SEOとMEOの違いとは?対策方法や重要性を徹底解説!
はじめに、SEOとMEOの主な違いを、表にまとめました。
項目 | SEO(検索エンジン最適化) | MEO(マップエンジン最適化) |
---|---|---|
意味 | 検索エンジン最適化 | 地図エンジン最適化 |
対象 | Webサイト(例:ブログ) | Googleビジネスプロフィールなどの地図情報 |
地域性 | 地域は考慮しない | 地域を重視する |
対策方法 | 検索意図に沿ったコンテンツの作成・提供 | Googleビジネスプロフィールの情報充実 |
難易度 | 高め | 比較的低め |
表示場所 | 自然検索(Googleなど) | 地図検索(Googleマップなど) |
費用 | 高額になる傾向 | 低コストで実施可能 |
競合性 | 高い | 比較的少ない |
このように、MEO対策とSEO対策では目的や費用、対策方法が異なります。
これから、それぞれの意味や、違いを順番に説明していきます。
SEOとMEOの意味と特徴
SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」を意味し、Googleなどの検索エンジンにおいて自社のWebサイトを上位に表示させるための施策を指します。検索意図に沿った良質なコンテンツの作成や内部施策・外部リンクの整備などが主な対策内容です。
一方、MEO(Map Engine Optimization)は「地図エンジン最適化」を意味し、Googleマップなどの地図検索結果で企業や店舗の情報を上位に表示させるための施策です。Googleビジネスプロフィールを活用し、正確で魅力的な情報を掲載・管理することがポイントです。MEOは「ローカルSEO」とも呼ばれ、地域密着型ビジネスに特に効果を発揮します。
MEO対策とSEO対策の違い
MEO対策とSEO対策では、対策するコンテンツ、地域を含め、以下の違いがあります。
①対策するコンテンツ
②対策する地域
③対策方法
④情報の掲載位置
⑤費用
⑥競合性
それぞれの違いを、順番に説明していきます。
対策するコンテンツ
SEOとMEOでは、対策の対象となるコンテンツが異なります。
SEOでは、検索ユーザーの意図を満たすために、ブログやECサイトなどのWebサイトを改善していきます。つまり、SEOで対策するコンテンツは「Webサイト」です。
一方、MEOでは、Googleビジネスプロフィールというツールを活用します。「投稿」「情報」「写真」「商品」などの項目に店舗情報を入力したり、「クチコミ」に対する確認や返信などを行うのが主な対策内容です。つまり、MEOで対策するのは「Googleビジネスプロフィール」というツールそのものになります。
対策する地域
次に、SEOとMEOの違いは「地域の考慮」にもあります。
SEOでは、検索エンジンに適した情報を届けるため、Webサイトのコンテンツを改善して上位表示を目指します。このとき、特定の地域を意識せず、全国的に検索結果へ対応するのが基本です。つまり、SEO対策では「地域を考慮しない」のが特徴です。
一方、MEOでは、検索ユーザーの現在地に基づいて、近くの店舗や企業情報がGoogleマップ上に表示されるように対策します。そのため、地域性を重視した情報の最適化が求められます。つまり、MEOは「地域を考慮した対策」が必要となります。
対策方法
SEOとMEOでは、実際の対策方法にも大きな違いがあります。
SEOでは、ユーザーの検索意図を満たす質の高いコンテンツを増やし、Webサイト全体の品質を高めていきます。施策としては、以下のような手法が挙げられます。
HTMLタグを正しくマークアップする
WordPressなどのCMSで記事を作成する
Googleの「PageSpeed Insights」や「モバイルフレンドリーテスト」でパフォーマンスを改善する
SNS(TwitterやFacebook)でコンテンツを拡散する
これらを総合的に運用する必要があるため、SEOは幅広い知識とスキルが求められ、対策の難易度は高めです。
一方、MEOでは、基本的にGoogleビジネスプロフィールの運用に集中します。店舗情報の充実、写真の追加、投稿の更新、口コミの管理など、すべてをこの1つのツール内で完結させることができます。そのため、SEOと比べて必要な知識や操作は限定的で、対策の難易度は比較的低いといえるでしょう。
情報の掲載位置
SEOとMEOの違いは、「情報が掲載される場所」にも表れます。
SEO対策を行うと、Googleなどの検索エンジンの検索結果において、「広告ラベル」がついていない自然検索エリアにWebサイトのリンクが表示されます。いわゆるオーガニック検索結果に表示されるということです。
一方、MEO対策を行うと、Googleマップなどの地図検索結果のエリアに企業情報や店舗情報が表示され、そこからWebサイトへのリンクなどが確認できるようになります。
このように、SEOは「自然検索」、MEOは「地図検索」に表示されるという違いがあります。
費用
SEOとMEOでは、対策にかかる費用にも大きな差があります。
SEOは、専門的な知識が求められるため、スキルがない場合はSEO対策会社に依頼する必要があります。業者に依頼する場合、中小規模のWebサイトでも月額10万〜50万円、大規模サイトでは月額100万円以上かかるケースもあります。したがって、SEOは費用が高額になりやすい傾向があります。
一方、MEOも専門知識がないと自力での運用は難しいため、MEO対策業者に依頼することが一般的です。しかし、費用は比較的リーズナブルで、基本プランでは月額2万〜5万円程度、キーワード数や画像数が多くなる場合でも月額6万〜8万円程度が相場です。つまり、MEOはSEOと比べて費用が安価で取り組みやすいのが特徴です。
競合性
競合の多さも、SEOとMEOでは大きく異なります。
SEOは地域を問わず、全国・全世界のあらゆる企業やWebサイトと検索結果上で競い合うことになります。そのため、自然検索結果に表示される競合が非常に多く、競争が激しいという特徴があります。
それに対してMEOは、ユーザーの現在地や指定地域に合わせて地図検索結果に表示される情報が絞り込まれます。地域密着型の情報に限定されるため、競合の数も自然と少なくなります。結果として、SEOに比べてMEOの方が競合性は低く、上位表示を狙いやすいというメリットがあります。
SEOとMEOを効果的に使い分ける方法
SEOとMEOは、それぞれ適した場面で使い分けることで、より高い集客効果が期待できます。ここでは、具体的なケース別に使い分けのポイントをご紹介します。
SEOを使うと効果的なケース
1. Webサイトを所有している場合
SEOは、Webサイトを所有している事業者にとって非常に効果的です。
たとえば、ECサイトやブログ、企業のコーポレートサイト、採用サイトなどを運営している場合は、検索エンジンを通じてアクセスを集めるためにSEOが欠かせません。
このようなケースでは、自身でSEOの知識を身につけるか、専門業者に依頼してWebサイトを最適化することで、検索順位の向上と集客の強化が期待できます。
2. 安定的な検索流入を確保したい場合
SEOは、長期的かつ安定したアクセスを確保したい場合にも有効です。
たとえば、「毎日一定数のユーザーを自社サイトに集客したい」といった目的がある場合には、継続的なSEO対策によって、検索エンジンからの安定的な流入を見込むことができます。
そのため、Web集客を中長期的に育てたい事業者にはSEOが適しています。
MEOを使うと効果的なケース
1. 店舗ビジネスを展開している場合
MEOは、リアル店舗を構える事業にとって非常に効果的です。
たとえば、カフェ・レストラン・居酒屋などの飲食店、温泉旅館・映画館・パチンコなどの娯楽施設、テーマパーク・水族館・スキー場などのレジャー施設などが該当します。
このような「来店型ビジネス」では、Googleマップ上での可視性が重要なため、MEO対策を行うことで近隣ユーザーからの集客が見込めます。
2. 広告費を抑えたい場合
MEOは、広告費を抑えて集客したい場合にも向いています。
リスティング広告や高額なSEO業者への依頼に費用をかけたくない場合でも、Googleビジネスプロフィールを活用したMEOであれば、無料または比較的安価に対策が可能です。
そのため、コストを抑えつつ効果的に地域集客をしたい事業者にとって、MEOは非常に魅力的な選択肢といえます。
MEOの重要性
企業にとって集客効果が高いと言われるSEO対策ですが、SEO対策に加えてMEO対策もしておくことも重要です。
MEOも重視すべき理由は、大きく分けて以下の2点です。
サービスの認知や検索からの流入を促進できる
来店意欲の高いユーザーに直接アプローチできる
1. サービスの認知や検索流入を促進できる
MEOを活用することで、サービスの認知度や検索からの流入の増加が期待できます。
たとえば、ユーザーが「札幌 レストラン」など「地域名+キーワード」で検索した場合、検索結果の上部にGoogleマップの情報(ローカルスナックパック)が表示されることが多く、店舗の写真や基本情報とともに視覚的にも目に留まりやすい構成になっています。
この地図情報には、店舗のWebサイト、電話、ルート案内などのリンクも含まれており、ユーザーがアクションを起こしやすいのが特徴です。
つまり、SEOによる自然検索よりも、MEOによる地図検索の方が視認性が高く、サービスの認知拡大や行動促進(アクセス・予約・来店)につながりやすくなります。結果として、検索流入の増加や売上アップにも直結する可能性が高まります。
2. 来店見込みの高いユーザーに訴求できる
MEOが重要であるもう一つの理由は、「今すぐ来店したい」というニーズを持ったユーザーに的確にアプローチできる点です。
たとえば、「札幌 中央区 カフェ」といった具体的なエリア+業種のキーワードで検索するユーザーは、その地域で今すぐ利用可能な店舗を探しているケースが多く、来店見込みが非常に高いといえます。
このような検索に対して、MEOによる対策でローカルスナックパックに表示されることで、ユーザーの目に留まりやすくなり、Webサイトや電話、ルート案内のリンクから直接アクションにつながりやすくなります。
特に飲食店や娯楽施設、レジャー関連など、店舗選びにGoogleマップが活用されることが多い業種においては、MEO対策が集客に直結する非常に重要な手段となります。
このように、サービスの認知拡大と高い来店意欲を持つユーザーへの訴求という2つの観点から、SEOだけでなくMEOも欠かせないマーケティング施策といえるでしょう。
SEOとMEOを併用する方法
SEOとMEOを効果的に併用するには、「WebサイトのSEO対策を行うこと」が重要です。
たとえば、まずGoogleビジネスプロフィールに店舗情報を登録し、店舗の公式Webサイトも所有・運用します。そのうえで、公式サイト内の各ページをユーザーの検索意図に基づいて作成・最適化していきます。
つまり、MEOに加えて、自社Webサイトに対して本格的なSEO対策を施すということです。
このようにWebサイトの品質が向上すれば、Googleからの評価も高まり、検索結果ページ(自然検索)での掲載順位が上がりやすくなります。
さらに、Googleのローカル検索(MEO)でも、Webサイトの評価は店舗情報の表示順位に影響を与える要素の一つとされており、SEO対策が間接的にMEOの効果を高めることにもつながります。
つまり、SEOとMEOはそれぞれ独立した施策でありながら、互いに影響し合う関係にあります。
公式WebサイトをしっかりとSEO対策することで、Googleマップ上の店舗情報の上位表示も後押しできるというわけです。
まとめ
SEOとMEOの基本的な仕組みや違いをしっかりと理解することは、効果的なWebマーケティングを行う上で非常に重要です。
それぞれの意味や対策内容、得られる効果やメリットを正しく把握していないと、SEOとMEOを適切に使い分けたり、併用する判断ができません。
その結果として、無駄なコストがかかったり、集客効率の悪いマーケティングにつながってしまう可能性があります。
だからこそ、まずはSEOとMEOの基礎をしっかり理解し、自社のビジネスに合わせて賢く取り入れていきましょう。
正しく使い分け、または併用することで、集客力の高いWeb戦略を実現できます。