Googleビジネスプロフィールは、近年ますます重要性を増している集客・情報発信ツールの一つです。
特に、実店舗を構える事業者や企業にとっては、GoogleマップやGoogle検索に表示される情報を適切に管理・最適化するための欠かせないプラットフォームとなっています。
本記事では、その中でも「営業時間の設定」にフォーカスを当て、効果的な活用方法や設定時の注意点について詳しく解説します。
Googleビジネスプロフィールにおける「営業時間」の重要性
正しい営業時間の設定でGoogleの検索評価を高める
GoogleマップやGoogle検索では、営業時間外の店舗は検索順位での表示優先度が下がる傾向にあります。
つまり、正確な営業時間を設定していないと、実際に営業中であっても検索結果に表示されづらくなり、機会損失につながる恐れがあります。
集客力を高めるためにも、Googleに正しい営業時間を伝えることは非常に重要です。
お客様の信頼と利便性を高める
正確な営業時間の表示は、お客様に対して信頼できる情報提供につながります。
誤った営業時間が記載されていると、来店した際に営業していなかった…といったトラブルを招き、不信感やクレームの原因にもなりかねません。
また、営業中にもかかわらず「定休日」と表示されていれば、来店機会を逃すことになります。
お客様に安心してご利用いただくためにも、営業時間の正確な管理は不可欠です。
「通常営業時間」と「特別営業時間」の違い
Googleビジネスプロフィールでは、営業時間を2種類に分けて設定することができます。「通常営業時間」と「特別営業時間」それぞれの特徴と設定時のポイントをご紹介します。
■ 通常営業時間とは?
通常営業時間とは、平常時の営業時間を指し、日常的な営業スケジュール(例:月〜金 10:00〜18:00)をここで設定します。
また、定休日の設定もこの項目から行うことができます。
なお、季節によって営業時間が変動する場合は、Googleのガイドラインを確認し、正しく反映させるようにしましょう。
■ 特別営業時間とは?
特別営業時間は、夏季休暇・年末年始・ゴールデンウィークなど、通常と異なる営業時間になる期間に設定する項目です。
一時的な営業時間の変更や、最大6日間までの連続休業などにも対応できます。
ただし、7日以上休業する場合は「臨時休業」として別途設定が必要です。
また、祝日に特別営業時間を設定していないと、検索結果に「営業時間が異なる可能性があります」と表示され、お客様に混乱を与える可能性があります。
たとえ通常通り営業する祝日であっても、あらかじめ特別営業時間として設定しておくことで、より明確な情報提供ができ、安心感にもつながります。
■ 臨時休業の使い方
7日以上の休業、または無期限の休業を予定している場合には、「臨時休業」として設定することがGoogleのガイドラインで推奨されています。
一方で、6日以内の短期休業であれば、「特別営業時間」を活用しましょう。
なお、臨時休業中のビジネスは、通常営業している店舗に比べて検索順位が下がる傾向があります。これは業種や検索ワードによって変動する可能性もありますが、表示機会の減少を防ぐためにも、営業状況は常に最新の情報を反映させることが重要です。
店舗の信頼性を守るためにも、正確な休業情報の発信を心がけましょう。
※休日の設定について
Googleビジネスプロフィールの「営業時間」では、定休日の登録も可能です。
定休日を正しく設定することで、営業日を誤認したお客様の混乱や来店ミスを防ぐことができます。
特に飲食店やサービス業では、曜日によって営業日が異なるケースも多いため、事前にわかりやすく表示することが信頼構築につながります。
営業時間の設定方法
ここでは、Googleビジネスプロフィール上での営業時間設定手順について詳しくご紹介します。
■ 通常営業時間の設定手順
1. ビジネスプロフィールを開く
Google検索またはGoogleマップで自店舗のビジネスプロフィールを検索し、表示された情報の中から「プロフィールを編集」を選択します。
2. 「営業時間」のセクションに移動
編集画面の中にある「営業時間」の項目をクリックします。
3. 営業時間を入力する
各曜日ごとに、開店時間と閉店時間を入力します。
時間の形式は、24時間表記またはAM/PM形式のいずれかで設定可能です。
昼休憩がある場合:
たとえば「10:00〜14:00」「17:00〜20:00」のように、2行に分けて設定することで、休憩時間が明確に反映されます。深夜営業の場合:
日付をまたぐ営業(例:18:00〜翌2:00)の場合は、「18:00〜23:59」と「00:00〜02:00」のように2つに分けて設定する必要があります。
4. 入力内容を保存
すべての曜日の入力が完了したら、画面下部または右上にある「保存」ボタンをクリックして変更内容を確定します。
特別なサービス営業時間の活用
■「他の営業時間を追加」機能について
Googleビジネスプロフィールには、「他の営業時間を追加」という便利な機能があります。
この機能を活用することで、通常の店舗営業時間とは別に、特定サービスの提供時間を個別に設定することが可能です。
たとえば:
ドライブスルーの対応時間
商品の受け取り時間
テイクアウト専用の受付時間 など
お客様が求めるサービスの提供時間を明確に伝えることができ、利便性と満足度の向上につながります。
※この機能は、まず「通常営業時間」を設定した後に表示されます。
■ 業種ごとに活用できる時間情報の具体例
業種や業態によって、設定すべき時間情報も異なります。
飲食店:ラストオーダー時間の明記
美容室・サロン:最終受付時間の表示
オンライン店舗:電話対応時間や発送対応時間の明記
こうした細かい時間情報もGoogleビジネスプロフィールに反映することで、顧客とのミスマッチを防げます。
■ 営業時間の変更はすぐには反映されないことも
Googleビジネスプロフィールで営業時間を変更・修正しても、すぐに検索結果に反映されるとは限りません。
その原因として以下が挙げられます:
ユーザーからの情報提案が保留中になっている
Googleが他のウェブサイトと情報の整合性を確認している
システム上の審査プロセスが完了していない
これにより、実際の営業時間と表示されている内容が食い違うことがあります。
営業時間情報のズレへの対処法
営業時間がズレる理由としては、以下の3つが挙げられます。
1. Googleが自動で情報を変更することがある
Googleは、第三者サイト(例:食べログ、ぐるなび)や公式サイトの情報を自動的に参照・反映することがあります。
しかしこの自動変更は必ずしも正確ではなく、誤った情報が表示されるリスクもあります。
2. ユーザーからの提案によって変更されることがある
検索ユーザーが「情報の修正を提案」できる仕組みがあり、これが反映されてしまう場合があります。
意図的ないたずらや誤解に基づく変更もあり得るため、定期的に自店舗の情報を確認・監視することが重要です。
3. 情報の未更新による自動上書き
長期間プロフィールの更新をしていないと、Googleが独自に情報を補完し、誤って営業時間を変更してしまうこともあります。
誤った営業時間の修正方法
① 自分で修正提案を行う
Googleマップ上で「情報の修正を提案」から修正依頼が可能です。
この際、店舗の営業時間が記載されたポスターや看板の写真を添付すると、承認されやすくなります。
② 外部サイトの情報もあわせて修正する
Googleが外部ポータルサイトの情報を優先することがあるため、店舗公式サイトやポータル(例:食べログ、ぐるなび)の情報も正確に更新しておく必要があります。
検索して表示される外部情報をチェックし、必要に応じて修正しましょう。
③ Googleのサポートに直接問い合わせる
何度修正しても反映されず、かつ1週間以上経過している場合には、Googleサポートへ直接問い合わせることをおすすめします。
技術的なエラーの可能性もあるため、早めの対応が大切です。
営業時間を効果的に運用するためのコツと実践ポイント
Googleビジネスプロフィールの「営業時間」を正しく、そして戦略的に活用することは、店舗運営者やデジタルマーケターにとって大きな価値をもたらします。
ここでは、営業時間を最大限に活かすための実践的なポイントをご紹介します。
■ 大型連休前は必ず事前に整備を!
年末年始・ゴールデンウィーク・お盆などの大型連休では、多くの店舗が通常と異なる営業スケジュールになります。
そのため、事前に「特別営業時間」や「臨時休業」を設定し、最新情報として反映させることが非常に重要です。
正確な情報を早めに発信することで、検索ユーザーに安心感を与え、店舗の信頼性向上にもつながります。
逆に、情報が古いままだと「本当に営業しているのか?」「行ったけど閉まっていた」といったトラブルの原因になります。
■ 営業時間は「投稿」でも伝えよう!
「特別営業時間」を設定した場合でも、Googleビジネスプロフィールの「最新情報」投稿機能を活用し、営業時間に関するアナウンスをあわせて行うのがおすすめです。
たとえば:
「○月○日は休業いたします」
「年始は○日から営業を再開します」
といった投稿は、ユーザーにとって視覚的に分かりやすく、安心材料になります。
検索結果やマップ上の表示だけでは伝わりにくい情報も、投稿で補足することで集客のチャンスを逃さずに済みます。
■ 定期的な情報チェックを習慣にしよう!
Googleビジネスプロフィールの情報は、外部サイトやユーザー提案などによって変更されることがあります。
そのため、営業時間を含めた全体のプロフィール情報は、月に1回程度を目安に定期的にチェックすることをおすすめします。
小さなメンテナンスの積み重ねが、結果として大きな集客効果や信頼性につながります。