はじめに
本コラムでは、GoogleマップおよびGoogleビジネスプロフィール(GBP)の効果的な活用方法についてご紹介してまいります。
今回はその中でも、Googleマップに表示される「おすすめ度」という機能に焦点をあて、その仕組みや使い方、設定方法について詳しく解説いたします。
Googleマップの「おすすめ度」とは?
「おすすめ度」とは、特定の店舗やビジネスが、検索ユーザーの好みや関心とどの程度一致しているかを示す指標です。
Googleマップのアプリまたはブラウザで店舗情報を表示すると、ビジネスプロフィールの画面にパーセンテージで表示される数値がこの「おすすめ度」にあたります。
「おすすめ度」の仕組み
この「おすすめ度」は、ユーザーごとに異なる内容が表示され、時間の経過により変動することもあります。
算出には以下のような情報が反映されています:
Googleアカウントの「興味・関心の編集」で設定された食事の好みや制限
普段利用・回避している料理ジャンルや店舗の種類
過去に保存・評価した場所や実際に訪れた、あるいは類似する店舗
GoogleマップやGoogle検索上で、その施設に対して行った各種アクション(例:閲覧・ルート検索 など)
「おすすめ度」を表示させるには
Googleマップで「おすすめ度」を確認するためには、以下の条件を満たす必要があります:
Googleアカウントにログインしていること
「ウェブとアプリのアクティビティ」を有効にしていること
これらを設定していても、すぐに「おすすめ度」のパーセンテージが表示されない場合があります。
その際は、次のような行動を通じて、Googleに自分の興味関心を伝えることで表示される可能性が高まります:
よく訪れるお店や過去に訪れた店舗にクチコミや評価を投稿する
自分の好み(興味・嗜好)をGoogleアカウントで設定する
「興味・嗜好」の設定方法
Googleマップを開き、アカウント画面から「設定」を選択
「興味・嗜好を編集」をタップ
以下の3つのカテゴリが表示されます:
「食べ物の制限」
「関心がある」
「関心がない」
たとえば「関心がある」を選ぶと、「トピックを追加」という項目が表示されます。
「トピックを追加」から、自分の興味に合ったジャンルを選択します(例:パスタ)。
「興味のあるトピック」に「パスタ」が設定され、これが「おすすめ度」の精度向上に反映されます。
また、「関心がない」ジャンルも同様に設定しておくことで、さらに自分に合ったレコメンドが可能になります。
こちらも「興味・嗜好を編集」画面から「関心がない」を選び、該当するジャンルを追加するだけで設定できます。
「おすすめ度」はMEO対策になるのか?
結論から申し上げると、自店舗の「おすすめ度」を意図的に高めることは非常に困難です。主な理由は以下の通りです:
ユーザー個々の嗜好に基づいた指標であるため、店舗側ではコントロールができない
「おすすめ度」は、Googleマップ上の表示順位(ローカル検索結果のランキング)に直接影響する要因とは考えにくい
Googleビジネスプロフィール(GBP)の管理画面やAPIを通じて、「おすすめ度」に関する統計情報を取得することができない
こうした点から、「おすすめ度」に過度にこだわるのではなく、基本的なMEO対策(ビジネス情報の最適化、クチコミの獲得と返信、写真の定期的な投稿など)に注力することを強くおすすめします。
基本的なMEO対策を実施しましょう
「おすすめ度」の向上を狙うよりも、まずは基本的なMEO(Map Engine Optimization)対策を丁寧に行うことが重要です。以下のような施策が効果的です:
Googleビジネスプロフィールの基本情報を正確に入力・整備する
例:店舗名、住所、電話番号、営業時間、ウェブサイトURL など業種に合った「ビジネスカテゴリ」を適切に設定する
誤ったカテゴリの選択は検索結果にマイナスの影響を与える可能性があります。飲食店であれば、「メニュー機能」を活用して提供メニューを明示する
具体的な料理内容を掲載することで、ユーザーの興味関心を引きやすくなります。サービス内容や店舗の様子が分かる写真を定期的に投稿する
視覚情報はユーザーの来店判断に大きな影響を与えます。クチコミを積極的に集め、丁寧に返信する
信頼性や誠実な印象を高め、ユーザーとの関係構築に繋がります。
「おすすめ度」だけに注目するのではなく、ユーザー体験全体を高める包括的なMEO戦略を実践することが大切です。
これらの取り組みを継続することで、結果的におすすめ度の精度や表示にも良い影響を与えることが期待できます。