SEO内部対策とは?目的と重要性をわかりやすく解説
SEOとは?
SEO(Search Engine Optimization)とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでの評価を高め、検索結果で上位に表示されるように最適化する施策を指します。
これらの施策全般を「SEO対策」と呼び、大きく分けて以下の2つに分類されます。
内部対策:自サイトやページ構造を整え、検索エンジンに正しく内容を伝えるための施策
外部対策:他サイトからの被リンクなどを通じて、ページ評価や信頼性を高める施策
本記事では、SEOの中でも特に検索エンジンに内容を正しく評価してもらうために欠かせない「内部対策」に焦点を当て、重要なポイントや具体的な対策手法について解説します。
内部対策とは?
SEOにおける内部対策とは、Webページを検索エンジンに見つけてもらい、正確に理解・評価してもらうためのサイト内部の最適化施策です。
内部対策では、以下のような施策が中心となります:
検索エンジンにとってわかりやすいサイト構造の設計
適切なHTMLタグの使用(titleタグ、見出しタグなど)
クロールやインデックスに配慮した技術的な最適化
ユーザーにとっても使いやすいサイト
検索順位の向上を目指す上で、内部対策は非常に重要な基礎です。
内部対策の目的
内部対策の最大の目的は、検索エンジンに自サイトのコンテンツ内容を正確かつ高く評価してもらうことです。
いくらユーザーにとって役立つコンテンツを作っても、検索エンジンに認識・評価されなければ検索流入は見込めません。
そのためには、検索エンジンがページを評価する仕組みを理解し、3つのステップそれぞれに最適化を施す必要があります。
検索エンジンの評価ステップと内部対策の役割
クロール最適化
検索エンジンのクローラー(Googlebotなど)にページを発見してもらいやすくするインデックス最適化
ページの内容を正確に読み取り、検索データベースに正しく登録してもらうランキング最適化(UXの最適化)
検索アルゴリズムに基づき、ユーザー体験を重視したページ設計を行うことで、評価を高める
●次の項目から、
1.クロール・クローラビリティに関する内部対策
2.インデックスに関する内部対策
3.ページエクスペリエンスに関する内部対策(UXの最適化)に分けて、
ご紹介していきます。(合計20項目)
①クロール・クローラビリティに関する内部対策
ホームページの公開した後、検索エンジンにページをインデックス(登録)されなければ、検索結果には表示されません。せっかく作ったのに、誰にも見られないというのは、非常にもったいないことです。
そのため、Googleのクローラー(巡回ロボット)がページをしっかり巡回(クロール)できるように整えることが、SEO内部対策において大切になってきます。
ここでは、クローラビリティ(クロールされやすさ)を高めるための具体的な内部対策を紹介します。
XMLサイトマップ(sitemap.xml)の設置
XMLサイトマップは、ウェブサイトの構成を検索エンジンに伝えるための重要なファイルです。
クローラーに対して「どのページをクロール・インデックスすべきか」を明示する役割を持っています。
特に下層ページが多いサイトや、更新頻度の高いサイトでは、XMLサイトマップを設置して正確なURL情報をクローラーに伝えることが不可欠です。
サイトマップの送信方法
Google Search Consoleの「サイトマップ」をクリックし、XMLサイトマップのURLを送信することで、最新のXMLサイトマップをGoogleに読み込ませることができます。
Google Search ConsoleのURLはこちら↓
https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
これにより、Googleに最新のサイトマップを通知でき、クローリングの効率が向上します。
Google Search Consoleからクロールをリクエスト
新規ページの公開や既存ページの修正を行った際は、Google Search Consoleの「URL検査ツール」を活用してクロールのリクエストを行いましょう。
これにより、インデックス登録までの時間を短縮できます。
パンくずリストの設置
パンくずリストは、ページがサイト構造内でどこに属しているかを示すナビゲーションです。(メニューと同じ)
ユーザーにとっての利便性が高まるだけでなく、検索エンジンもサイトの構造を理解しやすくなり、クロール効率が向上します。
内部リンクの最適化
内部リンクとは、同じサイト内でページ同士をつなぐリンクです。最適に設置することで以下の効果が期待できます:
クローラーがサイト全体を巡回しやすくなる
コンテンツ同士の関連性が伝わり、テーマ性の評価が上がる
ユーザーの回遊性が高まり、滞在時間の向上にもつながる
設置のポイント:
関連性の高いページ同士をリンクする
リンクに用いる文章は、ページ内容がわかる言葉を入れる
クロール頻度の高いページからリンクを貼る
TOPページやカテゴリページなど、クロール頻度が高いページから新規・重要ページへのリンクを貼ることで、クロール誘導効果が期待できます。
ただし、関連性の低いページへのリンクは避けましょう。
サイトの更新頻度を高める
定期的にコンテンツを更新することで、検索エンジンからの評価やクロール頻度が高くなります。
特に、過去記事のリライトはSEOにおける即効性の高い施策です。
検索対象外ページにはnoindexを設定(1)
不要なページやコンテンツが薄いページには、以下のmetaタグを<head>
内に設置しましょう:
これにより、検索結果に表示させたくないページをインデックス対象から除外できます。
noindexページへのリンクにはnofollowを設定(2)
noindex処理したページへ内部リンクを設置する場合は、以下のようにrel="nofollow"
を追加してください:
不要なページへのクロールを防ぎ、重要なページにクローラーを集中させることができます。
リンク切れの定期チェック
削除やURL変更により、内部リンクがリンク切れを起こしていると、ユーザビリティ・SEOともに悪影響です。
リンク構造の変更後は、必ず内部リンクの動作確認を行いましょう。
②インデックスに関する内部対策
クロールされたページが正しく評価され、検索エンジンに正確にインデックスされるためには、ページ構成・HTML設計・情報の整理が重要です。
特に現在は、モバイルファーストインデックス(MFI)が標準となっており、モバイルページの最適化が必須です。
ページタイトル(<title>
)がポイント
検索結果で最も目につく要素であり、SEO効果とクリック率(CTR)に直結する重要項目です。
ポイント:
30文字以内を目安に簡潔に
狙うキーワードは前方に記述
内容のベネフィットやターゲットを盛り込む
競合タイトルと比較し魅力的にする
2. 見出しタグ(<h1>
〜<h6>
)がポイント
見出しは、検索エンジンにページのテーマ構造を明確に伝える手段です。
ポイント:
h1
にはキーワードを必ず含めるh1
は1ページに1つのみサブ見出し(
h2
~)にも関連キーワードを配置構造的に順序通り(h1 → h2 → h3)で使う
meta description(メタディスクリプション)のポイント
※meta description(メタディスクリプション)には、検索結果のページ内容がどんなものか要約する文章を入れます。htmlコーディングの際に記載します。
ポイント:
80〜120文字程度に要約
ページ内容と関連するキーワードを含める
ベネフィットや結論を明確に伝える
HTMLの正しいコーディング
W3Cのガイドラインに準拠した文法エラーのないHTMLは、インデックスの正確性を高めます。
おすすめ:
意図通りのタグ構造で正しくマークアップ
ページ評価の分散を防ぐ
同じキーワードを複数ページで狙うと、評価が分散して順位が安定しません。
改善策:
重複・類似ページの統合
トピックや文脈の明確な区別
検索順位の入れ替わりが激しいページは見直す
URLの正規化
URLが微妙に異なるだけで、同一コンテンツでも別ページとして扱われます。
例:
example.com/page
とexample.com/page/
www.
の有無?ref=〇〇
のようなパラメータ違い
対策:
画像を最適化する
画像もコンテンツの一部です。いくつかポイントがありますが、特にalt属性を入れることで内容を適切に説明し、テーマとの関連性を補強できます。
ポイント:
オリジナル画像を使用する
画像の内容、意味を明確に記述
figure
+figcaption(※画像を説明する用のタグ)
の組み合わせも有効width
/height
属性を指定することで画像の読み込み速度を上げる
構造化データの導入
構造化データは、サイト内の情報を検索エンジンが理解しやすいように、専用のコード形式を使って記述するものです。
※GoogleではJSON-LDで、scheme.orgが定義しているものが推奨されています。
メリット:
Googleがページの意味を理解しやすくなる
リッチスニペット(レビュー星、FAQなど)の表示でCTR向上
③ページエクスペリエンスに関する内部対策
ページエクスペリエンス(Page Experience)とは、ユーザーがページを訪れた際の使いやすさ・快適さ全体を評価するGoogleの指標です。
デザインの見やすさや操作性、そして表示速度など、ユーザーにストレスを与えない構成が求められます。
ページスピードの改善
Googleでは、ページの表示速度を検索順位の評価要因として重視しており、特に「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標群が導入されています。
Core Web Vitals の3指標
指標名 | 内容 | 理想値 |
---|---|---|
LCP(Largest Contentful Paint) | 最大のコンテンツ要素の表示完了時間 | 2.5秒以内 |
INP(Interaction to Next Paint) | ユーザー操作に対する反応の速さ | 200ミリ秒以内 |
CLS(Cumulative Layout Shift) | レイアウトのズレの発生度合い | 0.1未満 |
表示速度の測定方法
Google公式の無料ツール「PageSpeed Insights」を活用すれば、改善すべき項目が具体的に提案されます。
改善の具体例:
画像の軽量化(WebP形式など)
不要なJavaScript・CSSの削減
遅延読み込み(Lazy Load)の導入
サーバー応答速度の改善
PageSpeed InsightsのURLはこちら↓
モバイルフレンドリー対応
スマートフォンユーザーの増加を受け、Googleはモバイルファーストインデックス(MFI)を導入しています。
そのため、モバイル端末での操作性・視認性を最優先に設計された「モバイルフレンドリーなサイト作り」が必須となります。
GoogleはレスポンシブWebデザイン(端末に応じてレイアウトを調整する)を推奨しています。これにより、PC・モバイル双方に柔軟に対応、モバイルユーザーにも使いやすいサイトを提供することができます。
モバイル対応の確認方法
「Google Search Console」にて、任意のURLを入力することで、モバイルで正しく表示されているかを簡単にチェックできます。
モバイルフレンドリーテストに合格しているか
テキストの視認性やボタンの押しやすさなどに問題がないか
こうした技術的な最適化もSEOにおいて評価対象となります。
SSL(HTTPS)対応
Googleは、ページエクスペリエンスの指標の一つとして「サイトの安全性」を重視しています。
これに該当するのが、SSL化(HTTPS対応)です。
SSL化よって以下のメリットが得られます。
通信内容が暗号化され、第三者による盗聴や改ざんを防止
お問い合わせフォームや購入フォームなどの、個人情報のやりとりが安全に
GoogleはHTTPS化されたサイトをランキング要因の一つとして評価
SSL対応のポイント
全ページで**https://**でのアクセスを基本とする
サーバー側でリダイレクト設定(http → https)を正しく行う
SSL証明書は信頼性の高い認証局(CA)から取得する
SSL化によって、ユーザーの安心感を得るだけでなく、検索評価の底上げにもつながります。
まとめ
ここまで、SEO内部対策におけるさまざまな施策についてご紹介してきましたが、最も重要なのは「検索ユーザーにとって本当に価値のある情報を提供できているか」という視点です。
内部対策とは、作成した良質なコンテンツを検索エンジンに正しく理解・評価してもらうためのテクニカルな取り組みです。
クローラビリティやインデックス最適化、ページスピード、構造化データなど、対応すべき要素は多岐にわたりますが、一つひとつを丁寧に対策することで、検索エンジンからの評価向上につながります。
ユーザーにとってわかりやすい・使いやすいコンテンツ作りを前提に、内部対策を万全に行うことが、SEOの成果を最大化する鍵です。