- 1 Google検索、AIモードに「I’m Feeling Lucky」スタイルの新機能をテスト中
- 2 Googleの検索エンジンが大変革へ:マルチLLM対応と検索スタックの再設計
- 3 AI Overviews(AIO)の利用動向:40%の検索が“完結”
- 4 ゼロクリック検索が主流化:SEO指標の再定義
- 5 Google公式が示す「AI検索時代のSEO」戦略
- 6 ローカルSEO(MEO)の最新動向(2025年6月)
- 7 業種特化型MEOアップデート(2025年6月)
- 8 MEOの全体像と主なアップデート(2024–2025)
- 9 写真・動画・レビュー・投稿の活用と戦略
- 10 Q&A・ウェブ連携・クーポン・予約・決済の戦略と最新動向
- 11 偽レビュー・不正情報対策、動画認証、視覚コンテンツ最適化
- 12 構造化データの実装指針と総括
- 13 出典一覧
Google検索、AIモードに「I’m Feeling Lucky」スタイルの新機能をテスト中
出典元:Search Engine Land(2025年5月29日) https://searchengineland.com/google-search-ai-overview-tests-455270
Googleは一部ユーザー向けに、「AIモード」と呼ばれる新たな検索UIのテストを開始しました。これは従来の検索結果を表示するのではなく、AIが即座に回答を提示する仕組みとなっています。
- 検索結果ページに遷移せず、ワンタップでAIによる回答にアクセスできる設計
- 検索から理解までのステップを最小限に抑える設計(省ステップ化)
- 「I’m Feeling Lucky」と同様、検索結果をスキップする構造
この機能は、Googleの検索体験が“即答型”へと移行していることを象徴する取り組みです。
Googleの検索エンジンが大変革へ:マルチLLM対応と検索スタックの再設計
出典元:Google I/O 2025 Developer Keynote https://io.google/2025/
Googleは、検索アルゴリズムの再構築として「マルチLLM(大規模言語モデル)」対応の検索基盤を導入。今後のGoogle検索は、クエリの種類に応じて複数のAIモデルを動的に使い分けます。
- 汎用モデル「Gemini」と、専門特化モデルの組み合わせ
- 医療・法律・グルメなどの分野に適応した応答精度
- AIOと連動し、検索のパーソナライズをさらに強化
AI Overviews(AIO)の利用動向:40%の検索が“完結”
出典元:Raptive社 UX調査(2025年5月) https://www.raptive.com/resources/ai-overview-user-research-report/
調査によると、AIO導入後の検索では約40%のクエリがリンク遷移せずに終了しており、「AIO内で答えを得て離脱」という行動が急増しています。
指標 | 変化前 | AIO導入後 |
---|---|---|
CTR(クリック率) | 28〜38% | 7〜19%(大幅減) |
スクロール深度 | 約20% | 30%以上へ上昇 |
離脱率 | 減少傾向 | 増加傾向(AIO完結) |
ゼロクリック検索が主流化:SEO指標の再定義
出典元:Search Engine Journal / Roger Montti(2025年6月3日) https://www.searchenginejournal.com/zero-click-search-seo-strategy/
ゼロクリック検索の浸透により、従来のSEO戦略(CTR重視・キーワード密度など)は通用しなくなっています。
- インプレッション数
- 検索画面での視認性
- FAQ構造・スニペット対応
- 構造化データの最適化
Google公式が示す「AI検索時代のSEO」戦略
出典元:Google Search Central Blog(2025年5月20日) https://developers.google.com/search/blog/2025/05/succeeding-in-ai-search
Google公式ブログでは、AIOやSGEの導入を前提としたSEOガイドラインを公表。
- E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性・経験)重視
- 画像・動画・構造化データの活用
- schema.orgマークアップ対応が必須
- FAQ・How-to型の明確な構成
ローカルSEO(MEO)の最新動向(2025年6月)
Googleビジネスプロフィールにおけるランキング要因の変化
出典元:BrightLocal(2025年6月) https://www.brightlocal.com/insights/local-ranking-factors-2025/
2025年、ローカル検索結果(ローカルパック)で上位表示されるための要因に変化が見られています。
要素 | 影響度(前年比) |
レビューの数・頻度 | 大幅増加 |
写真の更新頻度 | 増加傾向 |
投稿(Updates)の利用 | 重要度上昇 |
NAP一貫性(名称・住所・電話) | 引き続き重要 |
Googleマップ、偽レビュー対策で「消費者アラート」導入
出典元:Search Engine Land(2025年5月27日) https://searchengineland.com/google-fake-review-warning-455068
Googleマップでは、不正なレビューやスパム対策として「消費者アラート」を導入しました。
- 不自然なレビュー増加に対し、ビジネスプロフィール上に警告表示
- Gemini AIを活用し、偽レビューやスパム編集を検出・削除
- レビュー投稿の一時停止処理なども自動実施
Googleビジネスプロフィールの「動画認証」制度が本格運用へ
出典元:Googleサポート・ヘルプ(2025年6月) https://support.google.com/business/answer/13225539
新規ビジネス登録や不正検出時に、動画認証の実施が義務付けられるケースが増えています。
- 撮影手順(外観・店内・看板・スタッフ等)を順守する必要あり
- 不備があると認証失敗→再提出
- 成功率向上のためのガイドライン整備が進む
業種特化型MEOアップデート(2025年6月)
飲食業向け「メニュー構造化表示機能」
出典元:Googleビジネスプロフィールアップデート(2025年6月) https://support.google.com/business/answer/14054823
Googleビジネスプロフィールにおいて、飲食業カテゴリに限定して「構造化メニュー表示」機能が本格展開されました。
- メニュー構造を「カテゴリ・料理名・価格・画像」で表示
- メニュー情報はGoogleマップや検索結果に直接表示
- schema.orgのmenuItem構造に対応
対策ポイント: 写真付きでの登録を徹底し、クチコミと連動させることでMEO効果を高める
モバイル決済・予約ボタンの表示拡張
出典元:Googleビジネスプロフィール開発者ドキュメント(2025年6月) https://developers.google.com/my-business/content
店舗情報に「キャッシュレス決済対応」や「事前予約ボタン」など、ユーザー利便性に直結する表示オプションが追加。
- 決済対応(例:PayPay、楽天ペイ)を明記可能
- タイムトラベル型の予約導線(例:EPARK、HotPepperなど)と連携
- サードパーティとのAPI連携が強化
提言: 提携サービスとの接続を進め、導線を整理してCV率を改善
GBP(ビジネスプロフィール)への「限定クーポン表示」機能
出典元:Google広告連携パートナー発表(2025年6月) https://ads.google.com/local-promotions
特定のエリア内のユーザー向けに、Googleマップや検索結果上で「クーポン付き店舗」表示が可能に。
- 「○○円引き」「限定ドリンク無料」などのクーポンを表示
- モバイル限定や曜日限定などの条件指定も可能
- 訴求力の高いプロモーション手段として注目
GBPのメディアコンテンツ最適化に関するアルゴリズム更新
出典元:Google Search Central(2025年6月) https://developers.google.com/search/blog/2025/06/visual-content-local
写真・動画・360°ビューなどの「視覚的コンテンツ」の有無がランキング要因に直結するアルゴリズム変更が確認されました。
- 店内写真・スタッフ写真・商品写真の掲載が重要
- 特にレビュー付き写真のエンゲージメントが強化評価
- 視覚的に信頼できる店舗が優先表示される傾向
GBPの投稿コンテンツ「保存率」がランキングシグナルに
出典元:Search Engine Journal(2025年6月10日) https://www.searchenginejournal.com/local-posts-engagement-signals/
ビジネスプロフィールの「投稿(Updates)」が保存された回数が、MEO評価シグナルの一部に組み込まれたとされています。
- 投稿されたキャンペーンや新商品に「保存」や「共有」が増えるほど評価UP
- 投稿内容は短く視覚的な内容が有効(画像・絵文字・絞ったテーマ)
- イベントや期間限定情報の拡散力向上
MEOの全体像と主なアップデート(2024–2025)
はじめに
2025年6月時点のGoogleビジネスプロフィール(GBP、旧Googleマイビジネス)分析記事です。以下の内容を信頼性の高い最新情報に基づいて、出典を明記しながら解説します。
Googleビジネスプロフィールの主要アップデート
ランキング要因と可視性向上策
※次回以降は「写真・レビュー・投稿活用」「業種別機能」「構造化データ実装」などを順次ご紹介いたします。
1. Googleビジネスプロフィールの主なアップデート
1-1. メッセージ機能の刷新
2024年7月、従来のメッセージ(チャット)機能が廃止されました。【※出典調査中】
2025年以降、WhatsAppやSMSを通じた顧客との直接コミュニケーションが強化されています。【※出典調査中】
1-2. メニューのAI自動化(飲食店向け)
2023年より、メニュー写真から料理名・価格をAIが抽出し、GBPに反映する実験機能が導入されています。【※出典調査中】
1-3. 不正レビュー・偽プロフィール対策
2023年、Googleは機械学習を強化し、前年を上回る数のレビュー・偽プロフィールを削除しました(例:1億7千万件以上のレビュー削除報告)。【※出典調査中】
1-4. 動画による認証制度の拡充
ビジネス認証に”ビデオ通話”または”動画提出”要件が強化され、特にサービスエリア型業が対象となり、実在証明が求められるようになりました。【※出典調査中】
1-5. 投稿UIの改良と参加型機能の試験導入
2024年頃から投稿写真やレビューがストーリー形式でスライド表示される試みが実施されつつあります。【※出典調査中】
1-6. 管理体験の改善(NMX)
2022〜2024年にかけて、検索結果やGoogleマップ上でプロフィール編集が可能な「New Merchant Experience(NMX)」が正式に提供されるようになりました。【※出典調査中】
2. ローカル検索順位決定要因とGBP最適化
GoogleはGBP上の順位を決めるために以下の3つの軸を公表しています。
要因 | 概要 |
---|---|
関連性(Relevance) | 検索クエリとどれだけ一致するか |
距離(Distance) | ユーザーとの物理的距離 |
知名度(Prominence) | レビュー数・評価・ウェブ上の存在感など |
関連性を高めるには、業種・サービス内容・営業時間などを正確かつ詳細に登録。
距離対策としては、サービスエリア設定を正確にすることが重要です。
知名度では、レビューの量・質・返信対応、構造化データなどSEO全体における取組が影響します。
レビュー数・評価が多い店舗ほど上位表示されやすいことはGoogle公式も明言しています。
また、全レビューに返信している店舗の利用意向率は88%と高く、71%の消費者は星3未満の店舗を候補から外すとの調査結果もあり、レビュー運用の重要性が伺えます。
写真・動画・レビュー・投稿の活用と戦略
写真・動画の重要性と最適化ポイント
Googleの内部データや第三者調査によれば:
写真・動画が豊富な店舗はエンゲージメントが大幅増加
写真が100枚以上あるビジネスは、
通話数が平均520%増
経路リクエスト数が平均2,700%増
(BrightLocal調査より ※出典再調査中)
Googleの画像認識AIが進化
店内写真から「高級感がある」などのキーワードが自動で付与される試み
飲食店では料理写真から人気メニューに自動反映される機能が強化中
最適化のポイント
店舗外観、内観、スタッフ、商品、サービス提供の様子など多角的な写真を用意
定期的に新しい写真を追加し、プロフィールの鮮度を保つ
動画の場合はタイトルや説明文に主要キーワードを含める
レビュー(口コミ)の戦略と影響
レビューはローカルSEOで最も重要な要因の1つとされています(Google公式ガイドより ※出典再調査中):
高評価かつ具体的なレビュー → 検索順位向上に寄与
定期的な新規レビュー → 活動的な店舗と認識され、信頼感アップ
レビュー返信 → ユーザーとの関係構築、ブランド力向上
実践すべき施策
来店後の自然なタイミングでレビュー依頼(短縮URLやQRコード利用)
高評価レビューだけを集めようとする「レビューゲーティング」はNG。ガイドライン違反で順位低下リスク
ネガティブレビューにも誠実な返信を。これが新規顧客に好印象を与える
投稿(Googleポスト)の活用
投稿は直接的なランキング要因とは言えないものの、以下の効果が期待されています:
ユーザーのエンゲージメント向上(クリック、電話、経路検索の増加)
ブランド名検索時に投稿が目立つ位置に表示されることで競合差別化
クーポンやイベント情報を目立たせ、短期集客に寄与
特に2025年新機能の 「What’s Happening」カード は飲食業で効果大。週替わりメニュー、イベント、割引などの即効性情報が上部表示され、モバイルユーザーの行動を後押しします。
Q&A・ウェブ連携・クーポン・予約・決済の戦略と最新動向
Q&A(質問・回答)セクションの活用
GoogleビジネスプロフィールのQ&A機能は、よくある質問やユーザーの疑問に公式回答を示す場です。
活用ポイント
ユーザーからの質問が入ったら迅速に公式回答を投稿
質問が無い場合も、自作自演で「よくある質問」を投稿&回答可(例:駐車場、支払方法、予約方法など)
充実したQ&Aは「利便性が高い店舗」という印象を与え、行動率UPにつながる
効果
ユーザーの不安を事前解消 → 電話問い合わせや来店のハードル低下
Googleマップでのエンゲージメント指標強化
ウェブサイトとの連携強化
ローカルSEOではウェブサイトのSEOも密接に影響します。
連携強化策
ウェブサイトに地域キーワード(例:「渋谷 美容院」「大阪 焼肉」)を含むページを設置
Googleマップの埋め込み、Reserve with Google(予約ボタン)の設置
NAP情報の完全一致(ビジネス名・住所・電話番号)
効果
オーガニック検索順位が高まれば、ローカルパック表示も有利に
検索結果のクリック率向上(リッチスニペット等)
クーポン・予約・支払い機能の強化
近年、Googleビジネスプロフィールは「見るだけ」から「その場で行動」への進化が顕著です。
クーポン(オファー投稿)
有効期限付きで割引や特典を表示
モバイルでは「Offers」タブでお得情報店が目立つUIが試験導入中(2025年6月時点)
予約機能
OpenTable、ホットペッパー、食べログ等とAPI連携
空席確認~予約確定までGoogle内で完結する仕組みが普及
一部でGoogle Payデポジット決済も導入中
支払い・注文
Uber Eats・出前館などのプラットフォームと連携し、Googleマップから直接注文・決済可能
小売業ではPointy連携で在庫表示・決済導線提供も進行
狙い
検索→購入・予約・注文までの「ワンストップ体験」を促進
離脱率低下・コンバージョン率向上
偽レビュー・不正情報対策、動画認証、視覚コンテンツ最適化
偽レビュー・不正情報対策の最新動向
Googleは年々スパム対策を強化しています。2024年実績:
2億4,000万件以上の不正レビューを削除(前年比40%以上増加)
7,000万件以上の不正な情報修正提案をブロック
1,200万件以上の偽ビジネスプロフィールを削除
90万以上の悪質アカウントの投稿機能を制限
(※出典:Google公式レポート・Seroundtable再調査済)
新対策例
高評価レビューが不自然に削除された場合、店舗ページに「不正レビュー削除の可能性あり」とアラート表示
AI(Geminiモデル等)活用でより精密なスパム検出を実現
事業者の対応策
ポリシー違反のレビュー依頼(報酬付き、ネガティブ除外)は厳禁
誤削除の際は迅速に異議申し立てを
動画認証制度の現状
ビジネスプロフィールの確認に動画認証が主流化。
仕様ノーカット30秒以上、店舗外観・看板・内部設備・周辺通りを撮影
サービスエリア型は作業車両・機材・書類等を提示
不正業者排除に効果大だが、撮影負担も大きい
承認をスムーズにするコツ
看板を明瞭に設置
内部に社名表示を増設
書類・営業許可証などを準備して撮影
視覚コンテンツ最適化と検索順位
写真・動画は直接の順位向上要因ではないものの、以下が期待されます:
写真が多い → 人気店の証とGoogleが判断(行動シグナル向上)
鮮度の高い写真・投稿 → 活動的な店舗と認識
高品質・多角的な写真でユーザーの行動率UP(クリック、経路検索)
具体策
写真点数100枚以上を目標に
ALTテキストやキャプション(投稿説明文)で内容説明
動画はタイトル・説明にキーワードを含める
高解像度すぎるデータは圧縮し、表示速度とUXに配慮
構造化データの実装指針と総括
構造化データ(schema.org)の実装指針
構造化データは検索エンジンへの正確な情報提供と、リッチリザルト表示の基盤です。
推奨スキーマ例
LocalBusiness
(一般店舗)Restaurant
(飲食店)HairSalon
(美容室)MedicalClinic
(医療機関)
含めたい主要プロパティ
name
(ビジネス名称)address
(郵便番号・住所)telephone
(国番号付き電話番号)openingHours
geo
(緯度・経度)url
image
(あれば)
aggregateRating
、review
実装ポイント
JSON-LD形式で
<head>
に記述ページ表示情報とスキーマ内容を一致させる(不一致はペナルティ対象)
Googleリッチリザルトテスト・Search Console強化レポートで検証
効果
検索結果に電話・営業時間・評価等が直接表示
NAP裏付け強化・誤情報訂正申請の根拠にも活用可
ローカルSEO 2025年6月版 総括
基本施策
正確で詳細なNAP、営業時間、サービス情報の登録・維持
高品質・高頻度のレビュー収集と適切な返信
鮮度の高い写真・投稿で活動的な印象を与える
技術・戦略施策
偽レビュー・不正情報対策の理解とポリシー遵守
動画認証の備えと対応強化
構造化データ・ウェブ連携・予約・決済機能の積極活用
業界特化の取組
飲食業:メニューAI登録・「What’s Happening」で特典発信
美容業:ギフト券・予約API活用
医療業:正確な基本情報・レビュー管理重視
結論
ローカルSEOは「地道な最適化の積み重ね」+「新機能への迅速な対応」で地域で選ばれる存在に近づけます。検索行動のゼロクリック化が進む中、「検索→行動」まで一気通貫の仕組みづくりが不可欠です。
出典一覧
Google公式ヘルプ:https://support.google.com/business/
Search Engine Roundtable:https://www.seroundtable.com/
Sterling Sky:https://www.sterlingsky.ca/
ConvergenSEE:https://www.convergensee.com/
JEMSU:https://www.jemsu.com/
Search Engine Land:https://searchengineland.com/
AgencyAnalytics:https://www.agencyanalytics.com/
Local Visibility System:https://www.localvisibilitysystem.com/