Googleビジネスプロフィールの動画とは、Google検索やGoogleマップの店舗情報に、最長30秒の短い動画を載せられる機能です。写真では伝わりにくい店内の広さや奥行き、施術や調理の流れを、来店前のお客様に見せられます。この記事では、Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの写真と動画を管理する」に書かれた条件をもとに、30秒の組み立て方、業種ごとに撮りたい場面、スマートフォンでの撮り方、追加と削除の手順、表示されないときの確認を順に説明します。
動画で伝えられることと写真との違い
動画は写真の代わりではなく、写真では伝えきれないものを補う役割です。何を動画にするかを先に決めておくと、撮影がぶれません。
写真では伝わりにくいもの
入口から席までの距離、店内の奥行き、天井の高さ、厨房の活気、施術の手順など、空間の広がりや動きのあるものは動画が向いています。写真を何枚並べても分かりにくい「入ってからの流れ」は、ゆっくり歩きながら撮った10秒ほどの動画で伝わります。
動画に向かないもの
料金表やメニューのように、じっくり読んでほしい情報は写真のほうが向いています。動画の中で文字を見せても、読み終わる前に場面が変わってしまいます。読ませたいものは写真、動きを見せたいものは動画、と分けて考えます。
動画の条件と、つまずきやすい点
ヘルプに書かれた動画の条件は3つです。条件から外れるとアップロードできないか、審査で表示されません。
| 項目 | 条件(ヘルプ記載) | つまずきやすい点 |
|---|---|---|
| — | — | — |
| 長さ | 最長30秒 | スマホで撮ったままだと30秒を超えやすい |
| ファイルサイズ | 最大75MB | 高画質の設定だと30秒でも超えることがある |
| 解像度 | 720p以上 | 古い動画やアプリで圧縮した動画は下回ることがある |
30秒を超える動画は切り出す
スマートフォンの写真アプリには、動画の始まりと終わりを切り詰める編集機能があります。撮りながら30秒に収めようとするより、少し長めに撮って、使う部分だけを切り出すほうが失敗しません。
75MBと720pの両方を満たす設定にする
スマートフォンで4Kや高いフレームレートを選んでいると、30秒でもファイルが大きくなります。動画の撮影設定を1080pにすると、条件の720pを満たしたままファイルを小さくできます。すでに撮った動画は、編集アプリで書き出すときに解像度を下げます。
チャットアプリで送った動画や、SNSから保存し直した動画は、送信の途中で画質が落ちていることがあります。スタッフが撮った動画を受け取るときは、クラウドの共有などで元のデータのまま受け取ります。
30秒の組み立て方
30秒は短いようで、何も決めずに撮ると焦点のない動画になります。場面を2〜3つに絞り、順番を決めてから撮ります。
| 秒数の目安 | 映すもの | ねらい |
|---|---|---|
| — | — | — |
| 0〜5秒 | 外観や看板、入口 | 何の店の動画か分かるようにする |
| 5〜20秒 | 店内を歩く、施術や調理の様子 | 来店したときの体験を想像してもらう |
| 20〜30秒 | 料理の完成、仕上がり、席に座った目線 | 来店後の満足の場面で終える |
最初の数秒で何の店か分かるようにする
見る人は最初の数秒で、自分が探している店の動画かどうかを判断します。冒頭で店の外観や看板を映しておくと、何の動画か伝わりやすくなります。いきなり料理のアップから始めると、どの店の動画か分からないまま見られてしまいます。
撮る前に場面のメモを作る
撮影の前に、上の表のように「何秒で何を映すか」を紙に書いておきます。メモがあると、撮影の途中で迷わず、撮り忘れも防げます。スタッフに撮影を頼むときも、このメモを渡せば意図が伝わります。営業中に撮る場合は、お客様の少ない時間帯を選び、短時間で済ませます。
1本に詰め込まず場面ごとに分ける
「店内紹介」「ランチの調理」「個室の様子」のように、テーマごとに別の動画にすると、それぞれが短くまとまり、差し替えるときも一部だけ入れ替えられます。
業種別に撮りたい場面
業種ごとに、お客様が動きで確かめたいことは違います。撮影ネタの写真版は写真の活用アイデアで紹介しているので、ここでは動画ならではの場面に絞ります。
飲食店
鉄板で焼く、麺を湯切りする、ドリンクを注ぐなど、音と湯気のある調理の場面は動画で伝わります。宴会の席は、入口から個室まで歩いて入る動画にすると、広さと仕切りの様子が一度に分かります。カウンターの店なら、席から見た厨房の眺めを撮ると、一人で入りやすい雰囲気が伝わります。
美容室・サロン
シャンプー台やセット面の並び、施術の流れを、お客様の顔が写らない角度で撮ります。仕上がりのスタイルは、後ろ姿でゆっくり回る動画にすると、写真より立体的に伝わります。お客様が写る場合は、了承を取ってから使います。
整体院・接骨院・医院
受付から施術室や診察室までの通路、ベッドの仕切り、バリアフリーの設備を、歩きながら撮ります。初めての人が不安に感じる「中の様子」を見せるのがねらいです。医院では、治療の効果をうたう内容にならないよう、厚生労働省の医療広告ガイドラインを確かめてから載せます。
工務店・教室
工務店はショールームの中を歩く動画や、完成した現場を施主の了承を得て撮った動画が向いています。教室や学習塾は、授業のない時間に教室と自習室を映し、生徒の顔が写らないようにします。送り迎えの車を停める場所から入口までを歩いて撮ると、保護者が気にする動線が伝わります。
スマートフォンで撮るときのコツ
特別な機材がなくても、手ぶれ、明るさ、音の3つに気をつければ、来店前の判断に十分使える動画になります。
手ぶれを抑える
両手で持ち、脇を締めて、ゆっくり歩きます。スマートフォンの手ぶれ補正をオンにし、歩く速さは普段の半分くらいを目安にします。三脚や棚に置いて固定して撮る場面と、歩きながら撮る場面を分けると、見やすい動画になります。撮り終えたら、その場で一度再生して、揺れや暗さがないかを確かめます。
明るい時間に撮る
店内は窓からの光がある時間に撮ると、映像が暗く粗くなりません。ヘルプでは写真について、ピントが合っていて十分に明るいものが望ましいとされています。動画も同じ考え方で、暗い場面は使わないようにします。
音とBGMに気をつける
店内の音楽やお客様の会話が入ると、聞き取りにくいだけでなく、ほかの人の声や市販の曲が入ってしまいます。市販の曲は著作権の問題があるため、BGMを付けるなら権利がはっきりした音源を使うか、音を消して映像だけにします。調理の音のように、それ自体が魅力になる音は残します。スタッフの声で店の紹介を入れる場合は、静かな時間に撮り、ゆっくり話すと聞き取りやすくなります。
動画を追加・削除する手順
動画の追加は写真と同じ画面から行います。ヘルプに書かれたパソコンでの手順は次のとおりです。
ステップ1|動画をどの端末から上げるか決める
撮影したスマートフォンからそのまま上げるのが手軽ですが、30秒への切り出しや画質の調整をパソコンで行う場合は、元のデータをパソコンに移してから上げます。どちらの場合も、プロフィールを管理しているGoogleアカウントでログインしてから操作します。
ステップ2|写真と同じ画面から動画を選ぶ
動画専用の画面はなく、写真を追加する画面から動画のファイルを選びます。画面の流れは写真投稿機能の種類と条件で説明しています。動画はファイルが大きいため、店のWi-Fiなど安定した回線で上げ、アップロードの途中で画面を閉じないようにします。
アップロードした動画は審査され、管理の画面で状態が表示されます。公開されたかどうかは、数日後にお客様と同じ見え方で確かめます。ログインしていないスマートフォンのブラウザでGoogleマップを開き、写真の欄に動画が並んでいるかを見ると確実です。
動画を削除する
「写真」を開いて削除したい動画を選び、削除のアイコンから「削除」で確定します。改装やメニューの変更で内容が古くなった動画は、写真と同じように外します。利用者が投稿した動画は自分では消せず、ポリシーに反するものについて削除をリクエストできます。
アップロードした動画が表示されないとき
ヘルプによると、アップロードされたメディアはGoogleのポリシーに沿っているか審査され、表示されるまで最長で24〜48時間ほどかかることがあります。
保留中のまま変わらない
保留中は、アップロード中や処理中、またはプロフィールが未確認の状態です。写真と動画はオーナー確認が完了した後にのみ表示されるため、2日ほど待っても変わらない場合は、オーナー確認が済んでいるかを確かめます。
不承認になった
不承認は、ポリシー違反が報告されている状態で、検索とマップには表示されません。店と関係のない映像、ピントが合っていない映像、文字や広告だけの映像は避けます。同じ動画を上げ直すのではなく、撮り直したものに差し替えます。撮り直すときは、ピントと明るさを確かめてから上げます。
動画を使うときに迷いやすいこと
動画は何本まで載せられますか?
ヘルプには本数の上限は書かれていません。本数を増やすより、店内の流れ、調理や施術の様子など、写真で伝わりにくい場面ごとに1本ずつ用意するほうが役に立ちます。
縦向きと横向きのどちらで撮ればよいですか?
ヘルプには向きの指定はありません。店内の広さを見せるなら横向き、人物や縦に長い空間を見せるなら縦向き、のように映すものに合わせて決め、同じテーマの動画では向きをそろえます。
30秒を超える動画はどうすればよいですか?
最長30秒の条件を超えるとアップロードできません。スマートフォンの写真アプリで始まりと終わりを切り詰めるか、場面ごとに2本に分けます。
動画を載せると検索順位は上がりますか?
Googleのヘルプでは、ローカル検索の順位を改善する方法の一つとして写真や動画の追加が挙げられていますが、動画と順位の関係を示す数字は公開されていません。来店前の判断材料を増やす目的で載せるのが現実的です。
動画に店名やテロップの文字を入れてもよいですか?
短い店名や場面の説明を入れる程度なら、見る人の理解を助けます。ただし文字ばかりの広告のような映像は、店の様子を伝えるという写真と動画の役割から外れます。キャンペーンの告知など期限のある情報は、動画ではなく投稿機能で伝えるほうが向いています。
お客様が投稿した動画を消すことはできますか?
オーナーが直接消すことはできません。ポリシーに反する動画については削除をリクエストできますが、写りが気に入らないという理由では削除されません。
写真をそろえたうえで動画を1本ずつ足す
動画は、最長30秒・75MB・720p以上という条件を守り、場面を2〜3つに絞って撮れば、スマートフォンだけで十分に作れます。まずは外観・入口・店内・料金の写真をそろえ、そのうえで「入ってからの流れ」が伝わる動画を1本作るところから始めてください。条件や画面の名前は変わることがあるため、載せる前にGoogleビジネスプロフィール ヘルプで最新の内容を確かめてください。