オーナーによる写真投稿の意義とは、Googleマップや検索に出る店の見え方を、店の側から正しく伝えられることです。写真の欄には利用者が撮った写真も並ぶため、オーナーが何も載せなければ、店の第一印象はお客様の撮った数枚で決まります。この記事では、オーナーが写真を載せる理由を3つに分けて説明し、いまある写真の棚卸しの手順と、誰がどの頻度で更新するかの決め方までを扱います。写真機能そのものの仕様は写真投稿機能の種類と条件で説明しています。
オーナーが写真を載せないと起きること
オーナーが写真を載せない店でも、写真の欄は空にはなりません。利用者の写真だけが並び、店が意図しない見え方になります。
利用者の写真だけで店の印象が決まる
利用者の写真は、料理の皿のアップや、夜の暗い外観、混み合った時間の店内など、撮った人の関心で切り取られています。どれも本物の写真ですが、初めての人が知りたい「入口はどこか」「席はどのくらい広いか」に答えているとは限りません。オーナーはこれらの写真を自分で消すことはできず、ポリシーに反するものの削除をリクエストできるだけです。
カバー写真まで利用者の写真に置き換わることがある
Googleビジネスプロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィールの写真と動画を管理する」には、オーナーが選んだカバー写真の画質が低い、またはふさわしくないと判断されると、利用者が投稿した写真が代わりに選ばれることがあると書かれています。代表の1枚を店の意図どおりにしたいなら、画質のよいカバー写真を用意しておくことが前提になります。
意義1|来店前の疑問に店の側から答えられる
お客様は来店前に、地図の写真で不安を一つずつ消しています。オーナーの写真は、その質問に先回りして答える手段です。
入口と外観
建物の2階や路地の奥にある店、テナントの多いビルに入っている店では、入口の写真があるだけで迷う人が減ります。看板が見える正面からの外観と、ドアの前まで寄った写真の2枚があると、初めての人でもたどり着けます。
料金やメニューの掲示
美容室の料金表、整体院のコース表、飲食店のメニューの写真は、利用者の写真には写りにくいものです。価格を写真で見られると、問い合わせをしなくても予算の見当がつきます。価格を変えたときは、写真も同じ日に差し替えます。
駐車場・座席・設備
車で来るお客様が多い地域では駐車場の位置と台数、子ども連れが多い店では座敷やベビーカーの置き場、医院や整体院では待合室の様子が判断材料になります。属性の設定で「駐車場あり」と入れていても、写真があると具体的に伝わります。たとえば「駐車場あり」だけでは、店の前に停められるのか、少し離れた契約駐車場なのかが分かりません。入口から見た駐車場の写真が1枚あれば、車で来るお客様の迷いがなくなります。
意義2|情報の古さによる食い違いを防げる
写真は一度載せると、変えない限りずっと表示されます。店が変わったのに写真が古いままだと、それ自体が誤った情報になります。
改装・メニュー変更・価格改定
改装前の内装、終了したメニュー、旧料金の掲示が写った写真は、お客様の記憶と実物を食い違わせます。利用者の写真は時期を選べませんが、オーナーの写真は変化に合わせて入れ替えられます。古い写真を外す手順は、写真の欄から対象を選んで削除のアイコンを押すだけです。
食い違いが口コミの評価につながる流れ
「写真で見たメニューがなかった」「写真より狭かった」という不満は、来店後の口コミに書かれやすい内容です。写真を実物に合わせておくことは、低評価の口コミを防ぐ運営の一部でもあります。口コミが荒れにくい店の運営全体についてはネガティブな口コミを未然に防ぐ方法で扱っています。
意義3|Googleに事業の中身を伝える材料になる
写真は人に向けた情報であると同時に、Googleがビジネスを理解するための情報でもあります。
ヘルプの改善策に写真の追加が挙がっている
Googleビジネスプロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」では、ローカル検索の順位は関連性・距離・知名度の3つで決まると説明され、改善の方法の一つとして写真や動画の追加が挙げられています。商品やサービスを見せ、ビジネスの特徴を伝える手段として位置づけられています。
写真を増やせば順位が上がるとは言えない理由
同じヘルプでは、情報が充実していて正確なほどローカル検索結果に表示されやすくなるとしつつ、順位の決め方の詳細は公開していません。写真の枚数と順位の関係を示す公式の数字もありません。写真は順位を動かすための道具というより、表示されたときに選ばれるための材料と考えるほうが、判断を誤りにくくなります。
| 観点 | 利用者の写真 | オーナーの写真 |
|---|---|---|
| — | — | — |
| 写る内容 | 撮った人の関心による(料理・雰囲気など) | お客様が来店前に知りたいことを選べる |
| 時期 | 古い写真も残り続ける | 変化に合わせて差し替えられる |
| 削除 | オーナーはリクエストのみ | オーナーが自分で削除できる |
| 代表の1枚 | 画質次第でカバーに選ばれることがある | 画質がよければ意図どおりに出やすい |
いまある写真を棚卸しする手順
新しく撮る前に、いま表示されている写真を確かめます。足りないものと古いものが分かれば、撮る写真が決まります。
ステップ1|お客様の目線で写真の欄を開く
ログインしていないスマートフォンのブラウザなど、お客様と同じ見え方でGoogleマップを開き、自分の店の写真を最初から順に見ます。カバー写真に何が出ているか、上から数枚で店の様子が分かるかを確かめます。
ステップ2|写っていない情報を書き出す
入口、駐車場、席、料金、スタッフ、商品のどれが欠けているかを書き出します。下の表を使うと、抜けが一目で分かります。
| 確かめること | 見る場所 | 足りないときの対応 |
|---|---|---|
| — | — | — |
| 入口が分かるか | 外観・入口の写真 | 正面と入口前の2枚を撮る |
| 料金が分かるか | メニュー・料金表の写真 | 最新の掲示を撮り直す |
| 古い写真がないか | オーナー写真の一覧 | 改装前・終了メニューを削除する |
| カバーは意図どおりか | プロフィール上部 | 明るく全体が分かる写真に替える |
ステップ3|古い写真を外してから足す
削除と追加を同じ日に行うと、写真の欄の状態を把握しやすくなります。追加した写真は審査を経て公開されるため、数日後にもう一度表示を確かめます。
ステップ4|近くの同業の店と見比べる
お客様は地図の上で、近くの同じ業種の店を並べて見ています。同じキーワードで検索して上位に出る店をいくつか開き、カバー写真や最初の数枚に何が写っているかを確かめます。真似をするためではなく、比べられたときに自分の店だけ入口や料金が分からない、店内が暗く見える、といった差に気づくためです。差が見つかったら、その写真を優先して撮ります。
誰がどの頻度で載せるかを決める
写真は一度そろえて終わりではありません。続けるには、担当と更新のきっかけを先に決めておきます。
担当を1人に決める
複数の人が思い思いに上げると、似た写真が重なったり、古い写真が消されずに残ったりします。管理の権限を持つ人を1人決め、ほかのスタッフは撮った写真をその人に渡す形にすると、写真の欄が整理された状態を保てます。
店の変化を更新の合図にする
写真を載せる習慣が途切れる理由の多くは、何を撮ればよいか分からなくなることです。「毎週何枚」と回数で決めるより、新メニュー、季節の内装、価格の改定、スタッフの入れ替わりなど、店に変化があったときを更新の合図にすると、写真と実物が離れません。変化がない月は、棚卸しだけでも十分です。
スタッフやお客様の写り込みに配慮する
スタッフの顔が分かる写真は、本人の了承を取ってから載せます。お客様が写り込んだ写真は、了承がない限り使わないか、顔が分からない構図で撮り直します。退職したスタッフの写真が残っていないかも、棚卸しのときに確かめます。
プロに頼むか自分で撮るかの判断
写真はスマートフォンでも条件を満たせます。プロへの依頼は、写真の役割で使い分けます。
自分で撮るほうが向く写真
メニューの差し替え、季節の飾り付け、入荷した商品、料金表など、頻繁に変わるものは自分で撮るほうが更新が続きます。明るい時間に、手ぶれしないよう両手で構えれば十分です。
依頼を考えたい写真
カバー写真や外観、ホームページと共通で長く使う店内の写真は、一度きれいに撮っておくと使い回せます。依頼する場合も、実物より広く見せるような撮り方は避け、来店したお客様が見る景色に近い写真にしてもらいます。依頼の前に、棚卸しで書き出した「足りない写真」の一覧を渡しておくと、当日の撮り漏れが防げます。撮影した写真はGoogleビジネスプロフィールだけでなく、ホームページやSNSでも使えるか、使用範囲を事前に確かめておきます。
オーナー写真について迷いやすいこと
利用者の写真が多ければ、オーナーは載せなくてもよいですか?
利用者の写真が多くても、入口や料金など来店前に知りたい情報が写っているとは限りません。カバー写真を意図どおりにする意味でも、オーナーの写真は用意しておきます。
オーナーの写真を載せると利用者の写真は見えなくなりますか?
見えなくなりません。オーナーの写真と利用者の写真は同じ欄に並びます。利用者の写真を非表示にする設定はなく、削除をリクエストできるのはポリシーに反するものだけです。
写真を載せると検索順位は上がりますか?
Googleのヘルプでは改善策の一つとして写真の追加が挙げられていますが、写真と順位の関係を示す数字は公開されていません。順位よりも、表示されたときに選ばれる材料として整えるのが現実的です。
どのくらいの頻度で更新すればよいですか?
公式に決まった頻度はありません。店に変化があったときに更新し、変化がない月も写真の欄を一度見て古いものがないかを確かめる、という運用が続けやすい方法です。
スタッフの写真は載せたほうがよいですか?
美容室や整体院、医院など、人を選んで来店する業種では、誰が対応するかが分かる写真が判断材料になります。載せる場合は本人の了承を取り、退職時には外します。
素材サイトのイメージ写真を使ってもよいですか?
おすすめしません。お客様が写真の欄で知りたいのは、その店の実際の入口や席や料理です。イメージ写真は実物との食い違いを生みやすく、店の情報として役に立ちません。ヘルプでも、写真と動画はGoogleのガイドラインとコンテンツポリシーに沿う必要があるとされています。自分の店で撮った写真を使います。
写真を「店からのお知らせ」として育てる
オーナーの写真は、利用者の写真では埋まらない入口・料金・設備の情報を補い、店の変化に合わせて情報を新しく保つための手段です。まずはお客様と同じ見え方で写真の欄を開き、足りない写真と古い写真を書き出すところから始めてください。何を撮るかの具体的なネタは写真投稿の活用アイデアで業種別に紹介しています。