外壁塗装・屋根工事会社のMEO対策は、事務所で接客しない会社ならGoogleビジネスプロフィールの住所を非表示にしてサービス提供地域を正しく設定し、建設業許可の業種と施工写真で信頼の根拠を示すことが出発点です。そのうえで、見積もり依頼につながる連絡手段を整え、工事が終わった施主に口コミをお願いします。この記事では、塗装・屋根の会社に固有の事情に絞って、設定と運用の順番を説明します。
外壁塗装・屋根工事でGoogleマップが見られる場面
外壁や屋根の工事は、施主が一生のうちに何度も発注するものではありません。そのため検索する人は「どの会社に頼めば安心か」を判断する材料を探しており、Googleマップのプロフィールは会社の実在と評判を確かめる場所として見られています。
きっかけは、外壁の色あせや手で触ると白い粉が付く状態、屋根材のずれ、台風のあとの雨漏りなどです。検索語は「外壁塗装 市区町村名」「屋根修理 近く」「雨漏り 修理 地域名」のように、地域名と工事名を組み合わせたものが中心になります。
もう一つの場面が、チラシや訪問営業で社名を知ったあとの確認です。社名で検索して、所在地・口コミ・施工写真を見比べ、実在する会社か、近くで工事をしているかを確かめます。このとき情報が少ないプロフィールや、写真が数枚しかないプロフィールは、比較の段階で外されやすくなります。
店舗を持たない塗装会社の住所とサービス提供地域
塗装・屋根の会社の多くは、施主の家に出向いて工事をする出張型です。Googleの公式ヘルプでは、拠点の住所で商品やサービスを提供していない場合はプロフィールから住所を削除し、サービス提供地域だけを入力するよう案内されています。
事務所で接客しないなら住所は非表示にする
自宅兼事務所で営業している会社や、資材置き場を兼ねた事務所で施主を迎えない会社は、住所を非表示にします。住所を出したままにすると、Googleマップにピンが立ち、施主が来店できる場所のように見えてしまいます。なお、バーチャルオフィスはプロフィールの拠点として認められず、拠点には営業時間中にスタッフが常駐している必要があります。
相談窓口やショールームがあるならハイブリッド型
色見本や塗料のサンプルを置いた相談窓口、ショールームで施主を迎えている会社は、住所を表示したうえでサービス提供地域も設定できます。これを公式ヘルプではハイブリッド型と呼んでいます。来店できる場所があることは、施主にとって相談のハードルを下げる材料になります。
サービス提供地域は20か所まで・車で2時間が目安
サービス提供地域は、市区町村や郵便番号などで最大20か所まで指定できます。公式ヘルプでは、対象地域全体を拠点から車でおよそ2時間以内に収めることを勧めています。半径の距離で指定することはできません。実際に工事を受けている市区町村に絞り、現場に通えない遠方まで広げないことが大切です。設定画面の詳しい操作は住所・ピン・サービス提供地域の設定と業態別の決め方で解説しています。
| 会社の形態 | 住所 | サービス提供地域 |
|---|---|---|
| 自宅兼事務所・施主を迎えない | 非表示 | 設定する(実際の施工エリア) |
| 相談窓口・ショールームあり | 表示 | 設定する |
| 複数の営業所がある | 営業所ごとに表示または非表示 | 営業所ごとの担当エリア |
最新の条件はGoogleビジネスプロフィール ヘルプのサービス提供地域の説明でご確認ください。
建設業許可の表示|塗装・屋根・防水・板金の業種を正しく書く
建設業許可は、塗装・屋根の会社が信頼を示せる数少ない公的な根拠です。プロフィールの説明文やウェブサイトに、許可を受けた業種・許可番号・許可行政庁を正確に書いておくと、施主が会社を比べるときの判断材料になります。
500万円未満の工事と許可の関係
国土交通省の案内では、建築一式工事以外の工事は、1件の請負代金が500万円未満(消費税込み)であれば「軽微な建設工事」とされ、それだけを請け負う場合は許可が不要なこともあります。一般的な戸建ての外壁塗装がこの範囲に収まる場合もあるため、許可を持たずに営業している会社もあります。許可がないこと自体が違法なわけではありませんが、許可を持っている会社は、その事実を伝えることで比較の場面で有利になります。
許可業種は法律上の区分の名前で書く
建設業法では、29の業種が定められており、その中に塗装工事業・屋根工事業・防水工事業・板金工事業がそれぞれ別の業種として並んでいます。外壁塗装と屋根の葺き替えを両方行う会社でも、許可を受けているのが塗装工事業だけなら、説明文には「塗装工事業」と書きます。どの工事がどの業種に当たるかは工事の内容で決まるため、判断に迷うときは許可行政庁の手引きで確認してください。
| 業種区分 | 塗装・屋根の会社でよくある工事の例 |
|---|---|
| 塗装工事業 | 外壁塗装、屋根塗装、鉄部の塗装 |
| 屋根工事業 | 屋根の葺き替え、瓦の工事 |
| 防水工事業 | ベランダや屋上の防水 |
| 板金工事業 | 金属屋根や雨どい回りの板金 |
許可業者と誤認させる表示はしない
建設業法第40条の2では、許可を受けていないのに、許可を受けた建設業者だと明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならないとされています。許可のない業種を「許可取得済み」と読める書き方で並べることは避けます。また、許可を受けた建設業者は、店舗と元請の工事現場に標識を掲げる義務があります(同法第40条)。プロフィールに載せる事務所の写真に標識が写っていると、施主にとって確かめやすい材料になります。
サービス登録と見積もり依頼の導線
プロフィールのサービス欄と連絡手段は、見積もり依頼につながるかどうかを左右します。施主が使う言葉で工事メニューを登録し、現場に出ていて電話を取れない時間があることを前提に、連絡の受け口を用意します。
サービスは施主が使う言葉で登録する
「外壁塗装」「屋根塗装」「屋根カバー工法」「雨どい交換」「ベランダ防水」のように、施主が検索で使う言葉でサービスを登録します。塗料の商品名や工法の専門用語だけを並べても、施主には違いが伝わりません。説明欄には、工事の流れ、足場の有無、おおよその工期の考え方を書いておくと、問い合わせ前の不安が減ります。
料金は条件で変わることを先に書く
外壁塗装の費用は、建物の大きさ、塗料の種類、下地の傷み具合で大きく変わります。サービスに料金を入れる場合は、坪数や面積などの前提を添え、現地調査のあとに見積もりを出すことを明記します。前提のない最安値だけを載せると、見積もり額との差がトラブルや低評価の口コミにつながります。
電話を取れない時間帯の受け口を作る
職人が現場に出ている日中は、電話を取れないことがあります。ウェブサイトのリンク先をトップページではなく見積もり依頼のフォームにする、留守番電話で折り返しの目安を伝えるなど、取りこぼしを減らす工夫をします。訪問営業で勧誘して契約する場合は特定商取引法の訪問販売のルールが関係します。その点は当メディアのリフォーム会社向けの記事で触れています。
施工写真の撮り方と載せ方
施工写真は、塗装・屋根の会社の技術を施主に伝えるいちばんの材料です。1件の工事を工程ごとに撮り、同じ位置・同じ向きで施工前と完成を並べられるようにしておくと、仕上がりの違いが伝わります。
1件の工事を工程ごとに撮る
施工前、足場の設置、高圧洗浄、下塗り、上塗り、完成の順に撮ると、手を抜いていない工程が見えます。塗装は塗り重ねると前の工程が見えなくなる工事です。工程の写真は、施主への報告にも、プロフィールへの投稿にも使えます。
お客様の家が特定されない写真にする
表札、車のナンバー、隣家の窓、周りの景色で場所が分かる写真は避けるか、写らない角度で撮ります。投稿前に施主の了承を取り、了承が取れない場合は屋根材や外壁の寄りの写真だけにします。施主の名前や住所の一部を写真の説明に書くことも避けます。
色は天気と時間をそろえて撮る
外壁の色は、晴れと曇り、朝と夕方で見え方が変わります。施工前と完成を同じ時間帯・同じ位置から撮ると、比べたときに色の違いが正しく伝わります。色選びに迷う施主は多いため、塗料の色名を写真の説明に添えておくと、問い合わせのきっかけにもなります。
口コミの依頼|工事の完了確認のあとにお願いする
口コミは、完了確認と引き渡しが済み、施主が仕上がりに納得したタイミングでお願いします。塗装・屋根の工事は工期が長く、足場の音や近所への配慮など施主の負担もあるため、工事全体を振り返れる時点で依頼するのが自然です。
依頼のタイミングと渡し方
引き渡しの書類と一緒に、口コミ投稿のリンクやQRコードを載せた案内を渡します。施工後の写真をまとめた報告書を渡す会社であれば、その最後のページに案内を入れる方法もあります。依頼文には、工事の感想を自由に書いてほしいことだけを伝えます。
Googleのポリシーで禁止されている依頼
Googleのポリシーでは、口コミの投稿と引き換えに割引や特典を渡すこと、肯定的な口コミだけを選んで募ること、その場で評価を書くよう求めることが禁止されています。「口コミを書いてくれたら次回の点検を無料にします」といった依頼は避けます。担当職人の名前を入れるよう頼むことも、具体的な内容を指定した依頼に当たるため控えます。依頼の仕方は口コミの集め方の記事で詳しく説明しています。
返信で工事の内容を補う
口コミへの返信では、使った塗料や工期、施主が気にしていた点への対応など、公開して問題のない範囲で工事の内容を補います。同じような工事を考えている人が読んだとき、どんな会社かが伝わる返信になります。
よくある失敗とトラブル対処
塗装・屋根の会社で起きやすいのは、ビジネス名、住所、サービス提供地域の設定に関する失敗です。症状ごとに確認する順番を整理します。
ビジネス名に工事名と地域名を足してしまった
「◯◯塗装|外壁塗装・屋根修理 ◯◯市」のように、看板にない言葉をビジネス名に足すのはガイドライン違反です。ビジネス名には、看板や名刺、請求書で使っている正式な名称だけを入れます。足してしまった場合は正式な名称に戻し、工事の内容は説明文とサービス欄で伝えます。
自宅の住所が表示されてしまう
住所を削除したつもりでも、編集が審査中のまま残っていることがあります。プロフィールの編集画面で住所欄が空になっているかを確認し、反映されない場合は数日待ってから再度確認します。
施工エリアの外から問い合わせが多い
サービス提供地域を広く設定しすぎると、現場に通えない地域からの問い合わせが増えます。実際に受けている市区町村に絞り、説明文にも対応エリアを書いておきます。
職人や営業所ごとに別のプロフィールができている
同じ会社で複数のプロフィールが作られていると、口コミが分散し、施主が混乱します。実在する営業所ごとに1つが原則です。重複しているものは、管理者を確認したうえで統合や閉業の手続きを検討します。
| 症状 | まず確認すること |
|---|---|
| 名前を直すよう求められた | 看板・名刺の正式名称と一致しているか |
| 自宅の住所が出る | 住所欄が空になっているか・審査中の編集はないか |
| 遠方からの問い合わせ | サービス提供地域の市区町村の数と範囲 |
| プロフィールが2つある | 営業所が実在するか・管理者は誰か |
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よくある質問(FAQ)
Q. 自宅で営業している塗装会社でもGoogleビジネスプロフィールを作れますか?
A. 作れます。自宅で施主を迎えない場合は住所を非表示にし、実際に工事を受けている地域をサービス提供地域として設定します。
Q. 建設業許可がないとMEO対策はできませんか?
A. 許可がなくてもプロフィールは作れます。500万円未満の工事だけを請け負う場合は許可が不要なこともあるため、許可の有無にかかわらず、施工写真や工事の説明を充実させることが大切です。
Q. 施工事例の写真はどのくらいの頻度で載せればよいですか?
A. 回数の決まりはありません。工事が完了するたびに、施主の了承を取れたものを工程ごとに載せていくと、自然に件数が増えていきます。
Q. 訪問営業で知り合った施主にも口コミをお願いしてよいですか?
A. 実際に工事をした施主であれば、きっかけに関係なくお願いできます。特典を付けない、良い評価だけを求めないといったGoogleのポリシーは同じように守ります。
Q. 屋根の工事と外壁塗装はカテゴリを分けたほうがよいですか?
A. メインカテゴリは売上の中心になっている工事で選び、もう一方は追加カテゴリで補います。候補の名前は設定画面で検索して確かめてください。
まとめ
外壁塗装・屋根工事会社のMEO対策は、出張型としての住所とサービス提供地域の設定、建設業許可の正確な表示、工程ごとの施工写真、見積もり依頼の受け口、工事完了後の口コミ依頼の順に整えていきます。どれも一度に終わらせる必要はなく、工事が一件終わるたびに写真と口コミが積み上がる仕組みにしておくことが、比較される場面での信頼につながります。工務店として住宅全体を扱う場合の考え方は工務店・住宅会社のMEO対策もあわせてご覧ください。