不動産会社をGoogleマップで探す人は、多くの場合まだ物件を決めていません。「この地域で部屋を探したい」という段階で、相談する相手を選んでいます。つまり物件情報ではなく、相談しやすさで比較されています。
物件ではなく「相談先」として選ばれる

物件そのものはポータルサイトで探されます。Googleマップで不動産会社が探されるのは、来店して相談する段階か、地域に強い会社を探している段階です。
| 検索する人の状況 | 知りたいこと | 出すべき情報 |
|---|---|---|
| これから探し始める | どんな会社か、相談しやすいか | スタッフの顔、店内の様子 |
| ポータルで物件を見つけた | この会社が扱っているか | 取扱エリアと物件種別 |
| 地域に詳しい会社を探している | その地域での実績 | 対応エリアの明記、地域の情報発信 |
| 売却を考えている | 査定してもらえるか | 売買の取り扱いがあるか |
特に効くのはスタッフの写真です。不動産の相談は対面が前提で、誰と話すことになるかが分かると来店のハードルが下がります。
対応エリアを明記する
不動産会社は店舗の場所と、取り扱うエリアが一致しないことがあります。駅前に店を構えて周辺3駅分をカバーする、といった形です。
説明文には、店舗の住所とは別に対応エリアを書いてください。「○○線沿線(△△駅〜□□駅)」のように書くと、その範囲で探している人に届きます。
賃貸と売買で客層が違う
賃貸を探す人と、売買を検討する人では検討期間も相談内容もまったく違います。両方を扱っている場合でも、説明文では主力のほうを前に出してください。
| 区分 | 検討期間 | 重視されること |
|---|---|---|
| 賃貸 | 数日〜数週間 | スピード、物件数、初期費用の説明 |
| 売買(購入) | 数か月〜年単位 | 知識、提案力、実績 |
| 売買(売却) | 数か月 | 査定の正確さ、販売力 |
| 管理 | 長期 | 対応の速さ、入居者対応 |
繁忙期に情報を整えておく
不動産の賃貸は1月から3月が繁忙期です。進学と転勤で動く人が集中し、この時期だけで年間の契約数の多くが決まります。
| 時期 | 動く人 | 準備しておくこと |
|---|---|---|
| 12月 | 情報収集を始める層 | 対応エリアと取扱物件の明記 |
| 1〜2月 | 本格的に探す層 | 営業時間の延長を反映、来店予約の導線 |
| 3月 | 急いで決める層 | 当日案内の可否を明記 |
| 4月以降 | 落ち着く | 口コミの依頼、写真の更新 |
繁忙期に入ってから情報を整えても間に合いません。12月のうちに営業時間と対応エリアを見直しておくと、1月からの問い合わせに差が出ます。
来店予約の導線をつくる
繁忙期は来店が集中し、飛び込みでは対応しきれないことがあります。予約制にしている場合、その旨をGBPに明記してください。
予約フォームがあるならリンクを設定し、電話のみなら受付時間を書いておきます。書いていないと、来店してから待たされる事態になります。
宅建業者として示せる信頼材料
不動産会社のプロフィールで、ほかの業種にない信頼材料になるのが宅地建物取引業の免許番号です。「国土交通大臣(2)第○○号」「○○県知事(3)第○○号」のように表記され、括弧の中の数字は免許を更新するたびに増えていきます。説明文に免許番号を書いておくと、検索した人が国土交通省の検索システムなどで会社を確かめられます。
カテゴリは、入力欄に「不動産」と打つと、仲介や管理などに関わる候補が表示されます。賃貸と売買のどちらが主力かに合わせてメインを選び、管理業務も行っていれば追加カテゴリに入れてください。
宅建業法と表示規約で守ること
不動産の広告には、宅地建物取引業法と、業界の自主ルールである「不動産の表示に関する公正競争規約」が関わります。GBPで物件を紹介する投稿にも、同じ注意が必要です。
- 宅建業法第32条は、物件の所在、規模、環境、交通の便、代金などについて、実際より著しく優良・有利だと誤認させる表示を禁じている
- 成約済みで取引できない物件や実在しない物件を載せて客を呼ぶ「おとり広告」は禁止されている。投稿で紹介した物件が成約したら、早めに削除する
- 売主、代理、媒介といった取引態様は、広告をするときに明示する(宅建業法第34条)
- 駅からの徒歩所要時間は、道路距離80メートルにつき1分として計算し、1分未満は切り上げる
- 「最高」「格安」「掘出」のような用語は、裏付けとなる事実がない限り使えない
投稿は時間がたっても残るため、物件を載せるなら掲載を終える日を決めて管理してください。個別の物件より、エリアの家賃相場や契約の流れを伝える投稿のほうが、管理の手間が少なく長く役に立ちます。
来店前に聞かれる初期費用と契約の流れ
賃貸で部屋を探す人が来店前に知りたいのは、物件より、契約までに何が必要かです。初めての一人暮らしや遠方からの転居では、何を準備すればよいか分からず不安を抱えています。
| 聞かれること | 投稿や説明文で示せること |
|---|---|
| 初期費用の内訳 | 敷金、礼金、仲介手数料、保証会社の費用などの項目 |
| 必要な書類 | 本人確認書類、収入を証明する書類など |
| 遠方からの契約 | オンライン内見や、オンラインでの重要事項説明(IT重説)に対応しているか |
| 入居までの期間 | 申し込みから審査、契約、鍵の受け取りまでの目安 |
仲介手数料は宅建業法に基づく告示で上限が決まっており、居住用の賃貸では、貸主と借主から受け取る合計が家賃の1か月分に消費税を加えた額までです。その範囲で自社がどう受け取っているかを書いておくと、費用への不安を減らせます。
周辺環境を伝える投稿の注意点
地域に詳しい会社として選ばれるには、駅の様子、スーパーや病院の場所、通学路など、周辺環境の情報を投稿で出していくのが有効です。ただし、これらは物件の環境に関わる表示として、正確さが求められる情報でもあります。
- 施設までの距離や徒歩時間は、実際の道路距離をもとに書く
- 小中学校の学区は変わることがあるため、自治体の情報で確かめるよう添える
- 開業予定の施設や計画中の道路は、計画段階であることと予定時期を明記する
- 「治安が良い」「閑静」など主観による評価は、根拠を示せない限り避ける
写真は晴れた日の昼だけでなく、夜道の明るさや朝の駅の混雑など、住んでから気づく場面も撮っておくと、地域を知っている会社であることが伝わります。
よくある質問
Q. 物件情報をGBPに載せるべきですか
A. 個別の物件より、対応エリアと取扱種別を明記してください。物件は入れ替わるため、更新が追いつかなくなります。
Q. スタッフの写真は必要ですか
A. 対面での相談が前提の業種なので、効果があります。誰と話すことになるか分かると、来店のハードルが下がります。
Q. 口コミが付きにくい業種です
A. 契約が完了したタイミングでお願いしてください。賃貸なら入居後、売買なら引き渡し後が自然な場面です。
Q. 売却の相談についての口コミにはどう返信しますか
A. 査定額や売却価格など、取引の具体的な数字には触れないでください。近所に売却を知られたくない売主も多いため、物件の場所が分かる表現も避け、相談へのお礼にとどめます。
Q. 定休日にも問い合わせを受けていることは書くべきですか
A. 書いてください。休みの日に連絡してよいか迷う人がいます。メールやフォームで受け付けているなら、休み明けに返信することとあわせて示しておくと、ほかの会社に先に連絡されるのを防げます。
まとめ
不動産会社のMEO対策は、相談先として選ばれることを目指します。対応エリアの明記、スタッフの写真、主力業務の明確化。この3つで、まだ物件を決めていない段階の人に届きます。
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