Googleビジネスプロフィールの投稿機能のメリットは、検索やマップで店を見ている人に、基本情報だけでは伝えられない「今の情報」と次の行動へのボタンを届けられることです。一方で、Googleのヘルプが挙げるローカル検索の順位の決まり方に、投稿は含まれていません。この記事では、投稿で期待できることと期待しにくいことを分けたうえで、どんな店で優先度が高いか、効果をどう確かめるかを説明します。投稿の種類や作り方は投稿機能とは?の記事にまとめています。
先に知っておきたい、投稿でできることとできないこと
投稿は「見つけてもらう」ためより、「見つけた人に選んでもらう」ための機能です。この前提を外すと、続けているのに成果が見えないと感じやすくなります。
| 観点 | 期待できること | 期待しにくいこと |
|---|---|---|
| 情報の伝え方 | 臨時休業・季節の取り扱い・催しを写真付きで伝える | 基本情報の代わりにする(営業時間などは基本情報で設定する) |
| 集客 | プロフィールを見た人の予約や問い合わせを後押しする | まだ店を知らない人を大量に呼び込む |
| 検索順位 | 間接的に、情報の充実や行動の増加につながる可能性 | 投稿の本数だけで順位を上げる |
ローカル検索の順位との関係
Googleビジネスプロフィール ヘルプの「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」では、順位は主に関連性・距離・知名度で決まると説明されています。改善のヒントとして挙がっているのは、オーナー確認、正確で詳しいビジネス情報、クチコミへの返信、写真や動画の追加などで、投稿は名指しされていません。そのため、この記事では「投稿を続ければ順位が上がる」とは書きません。投稿の役割は、順位とは別のところにあると考えるのが正確です。
「今も営業している店」に見える
お客様の側から見ると、最後の投稿が何年も前で止まっている店と、先週の投稿がある店では、受ける印象が違います。営業しているかどうか、情報が正しいかどうかを不安に思った人は、比較している別の店に移りやすくなります。投稿が新しいこと自体が、こうした不安を減らす材料になります。
メリット1|店を探している人の目に入る場所に置ける
投稿は、Google検索とGoogleマップのプロフィールに表示されます。ヘルプによると、モバイルでは[最新情報]か[概要]タブ、パソコンでは[オーナー]セクションです。
フォロワーがいなくても届く
SNSは、まずフォローしてもらわないと投稿が届きにくい仕組みです。投稿機能は、プロフィールを開いた人なら誰でも見られます。開業したばかりでSNSのフォロワーが少ない店でも、検索で見つけてもらえれば同じように情報を届けられます。また、投稿を見るためにアプリを入れたりアカウントを作ったりする必要もありません。Google検索やGoogleマップを普段どおり使っている人が、店のプロフィールを開いた流れでそのまま目にします。
届く相手は「すでに比べている人」
プロフィールを開いている人は、店名や「地域名+業種」で探して、候補を比べている段階にいることが多いと考えられます。ここで「今週から新しいメニューを始めた」「土曜は予約で埋まりやすい」といった具体的な情報があると、候補に残る理由になります。逆に言えば、届く人数そのものはプロフィールの閲覧数を超えません。閲覧数が少ない段階では、投稿より先に基本情報や写真を整えるほうが先です。
メリット2|基本情報では伝えきれない事情を補える
営業時間や定休日は、基本情報の項目で設定します。ただ、項目には「なぜ変わるのか」「代わりにどうすればよいか」までは書けません。投稿はその説明を補う場所として使えます。
臨時休業や営業時間の変更
設備の点検や研修で休む日は、特別営業時間を設定したうえで、投稿で理由と振替の案内を出します。「休みです」だけより、「設備点検のため休業します。前日までのご予約は通常どおり受け付けます」のように次の行動まで書くと、問い合わせの電話が減ります。
季節で変わる取り扱い
冬だけの商品、夏の時期だけ混む施術、年末の受付締め切りなど、季節で変わる情報は基本情報に入れにくいものです。投稿なら写真とともに期間の話題として出せるので、季節が来るたびに同じ型で更新できます。
メリット3|期間のある企画を、期間どおりに見せられる
特典とイベントの投稿は、開始と終了の日付を持ちます。Googleビジネスプロフィール ヘルプでは、投稿は6か月でアーカイブされるが、期間を設定したものは除くと説明されています。
期間が過ぎた告知を残さずに済む
チラシや店頭POPは、外し忘れると終わった企画が貼られたままになります。期間付きの投稿は、期間の設定によって表示が管理されるため、企画の告知に向いています。とはいえ、期間を延ばしたり内容を変えたりしたときは、投稿を編集して合わせる必要があります。
店頭やチラシと組み合わせる
同じ企画を、店頭のPOP、チラシ、投稿で同時に出しておくと、お客様がどこから知っても内容が一致します。「チラシとGoogleで価格が違う」といったずれが起きないよう、企画の文面を1つ決めて、それを各媒体に写す形にしておくと管理が楽になります。
メリット4|次の行動へつなぐボタンを置ける
最新情報やイベントの投稿には、リンク付きの操作ボタンを付けられます。特典には「特典を表示」ボタンが自動で付きます。読んだ人が予約ページや詳しい案内にそのまま進めるのが、掲示板との違いです。
ボタンの先のページを先に整える
ボタンを付けても、リンク先のページが古かったり、スマートフォンで見づらかったりすると、そこで止まってしまいます。投稿を作る前に、リンク先をスマートフォンで開き、企画の内容が書かれているか、予約の入口がすぐ見つかるかを確かめておきます。リンク先がトップページのままだと、読んだ人は企画の情報を探し直すことになります。企画ごとの案内ページがない場合は、予約ページか、該当する商品やメニューのページなど、いちばん近いページを選びます。予約の入口をプロフィールに常に置きたい業種は、予約ボタンの設定も検討してください。
店の状況で変わる、投稿の優先度
投稿がどれだけ役に立つかは、業種や店の状況で変わります。手間をかける前に、自店がどちらに近いかを見ておくと、時間の配分を決めやすくなります。
| 状況 | 投稿の優先度 | 理由 |
|---|---|---|
| 季節や日替わりで取り扱いが変わる(飲食・花・ケーキなど) | 高い | 伝えるべき「今の情報」が毎月生まれる |
| 予約制で空き状況や受付期間が変わる(サロン・教室など) | 高い | 受付開始や締め切りを知らせる場面が多い |
| 内容がほとんど変わらない(士業・修理業など) | 中くらい | 話題は少ないが、休業や制度変更の案内に使える |
| 基本情報や写真がまだ不十分 | 低い(先にほかを整える) | プロフィール自体が選ばれる状態にない |
投稿を優先したほうがよい店
季節で品ぞろえが入れ替わる店、予約の受付期間がある店、催しを定期的に開く店は、投稿の話題が自然に生まれます。新しい話題を出すたびにプロフィールの情報が更新されていくので、続ける負担に対して得られるものが大きい種類の店です。たとえば洋菓子店なら、季節の果物を使った商品の入れ替え、予約受付が必要な行事向けケーキの受付開始と締め切りが、毎年同じ時期にやってきます。こうした年間の節目を先に書き出しておけば、話題に困ることはほとんどありません。
先にほかを整えたほうがよい店
カテゴリが合っていない、営業時間が古い、写真が数枚しかない、といった状態なら、投稿より先にそちらを直します。投稿を見て興味を持った人が、基本情報の古さで離れてしまうからです。
効果を確かめる方法
投稿の効果は、1本ごとの数字より、続けた期間の前後で比べるほうが判断しやすくなります。
パフォーマンスの指標で全体の推移を見る
Googleビジネスプロフィール ヘルプの「ビジネス プロフィールのパフォーマンスを把握する」では、インタラクション数、閲覧数、通話数、ウェブサイトのクリック、ルート、予約などの指標が案内されています。投稿だけを切り出した指標は、このページには載っていません。投稿を始める前の月と、続けた3か月の推移を並べて見るのが現実的です。季節で客数が変わる業種は、前の月とではなく前年の同じ月と比べたほうが、投稿の影響を読み違えにくくなります。全体の見方はパフォーマンス分析の記事も参考にしてください。指標の読み方は閲覧数・インタラクション数の見方の記事で扱っています。
ボタンのリンクに目印を付ける
ボタンのリンク先が自社サイトなら、URLにキャンペーン用のパラメータ(どこから来たかを示す目印。Google アナリティクス ヘルプではカスタム キャンペーンとして説明されています)を付けると、投稿からの訪問をサイト側の数字で分けて見られます。
来店時にひとこと聞く
数字に出にくい来店もあります。予約時や会計時に「何を見て来られましたか」と聞き、Googleの投稿を見たという答えを記録しておくと、数字を補う手がかりになります。毎回聞くのが難しければ、特典の投稿に限ってクーポンコードを付け、会計で使われた回数を数える方法もあります。コードは投稿ごとに変えておくと、どの企画に反応があったかを見分けられます。
投稿のメリットについて迷いやすいこと
投稿を続ければ検索順位は上がりますか?
Googleのヘルプでは、ローカル検索の順位は関連性・距離・知名度で決まると説明されており、投稿は改善のヒントに挙がっていません。順位より、プロフィールを見た人の行動を後押しする役割で考えてください。
SNSを運用していれば、投稿は不要ですか?
届く相手が違うため、役割は重なりません。SNSはフォローしている人に、投稿はプロフィールを開いた人に届きます。手が回らない場合は、SNSに出した内容の要点と写真を投稿にも載せる形で十分です。
投稿はどのくらいの頻度で出せばよいですか?
Googleのヘルプに推奨の頻度は書かれていません。伝えるべき話題が生まれたときに出すことを基本にし、話題が少ない店は月1〜2本を目安に、途切れない仕組みを作るほうが続きます。
閲覧数が少ない店でも投稿する意味はありますか?
意味はありますが、優先度は下がります。閲覧数が少ないうちは、カテゴリ・基本情報・写真を先に整え、プロフィールを開く人を増やすほうが効果的です。
効果がないと判断するのはいつがよいですか?
1か月では判断しにくいため、3か月ほど続けて、開始前と比べるのが目安です。そのうえで変化がなければ、話題の選び方やボタンの先のページを見直します。
投稿に時間をかけるかどうかの決め方
投稿にかける時間は、店の状況で決めてよいものです。季節や予約で情報が変わる店なら、毎月の話題を投稿に載せる流れを作る価値があります。情報があまり変わらない店なら、休業や受付の案内に絞って使い、残りの時間を写真やクチコミへの返信に回すほうが、ヘルプが挙げる改善のヒントにも沿います。どちらの場合も、3か月続けたらパフォーマンスの推移を見て、続け方を決め直してください。何を投稿するかの考え方は投稿のネタと書き方の記事が参考になります。